前回、万太郎(神木隆之介)は田邊教授(要潤)に伴われて、いわゆる上流階級の集まりに参加しました。目新しいもの、日本にはない斬新な飾り方をされている花を眺めていると、遅れて寿恵子(浜辺美波)が入ってきたのでした。
らんまん第44話ネタバレ感想「つながる二人」
前回、万太郎(神木隆之介)は田邊教授(要潤)に伴われて西洋文化にあふれる場所に足を踏み入れました。目新しい西洋建築、外国人の男女、バイオリン以外の音楽、そのすべてが刺激になりました。会場の真ん中に飾られた大輪の薔薇にはなしかけていると主催者の高藤(伊礼彼方)が現れ、そして万太郎は大きく驚きます。そこには寿恵子(浜辺美波)が洋装で立っていたからでした。
演奏会がすぐに始まり二人は目が合うと互いに頷き合うのでした。
弦楽器、ピアノ、そして外国人音楽教師のクララ(アマンダ・ジェイコブズ)の歌声、そのすべてが別世界です。寿恵子は聞きほれていましたが、万太郎はこの場で着飾って座っている寿恵子に胸がざわついてしまいます。
田邊教授(要潤)、高藤(伊礼彼方)がそれぞれ他の人間と話す隙をつき、寿恵子と万太郎は互いに席を外し誰も使っていない部屋に飛び込みました。万太郎は教授の御供、寿恵子は舞踏練習会の為に来ているとそれぞれの理由を話し、互いに言いたいことはありましたがうまくいきません。その中で万太郎が「きれいじゃ」と言葉を飾らず褒め称えると寿恵子もようやくいつもの調子に戻りました。
ドレス姿をきれいだと言ってくれる万太郎に「あの歌もきれいでしたね。なんて歌っているかわからなかったけど」と寿恵子は微笑みます。
「ザ・ラストローズ・オブ・サマーという曲で夏の最後の薔薇を謳っていました。ほかは枯れてしまったが最後に1本残った薔薇、その情景を謳っていました。この歌は景色の歌じゃない、本当の意味があります。愛する者を亡くして誰がたった一人生きられようか」
万太郎がそう続けると寿恵子は神妙な顔、万太郎もまた何とも言えない顔になりました。そこに外から高藤の声が聞こえて二人は何もやましいことはないのですが慌てて寿恵子は万太郎を隠します。高藤は寿恵子を探していました。
気後れして下がっていたと言い訳をする寿恵子に、高藤は慣れてください、いずれあなたが舞踏を教える立場になるのです。といい寿恵子の腰に手を当てて連れ出そうとします。屏風の裏から覗いていた万太郎はその光景に思わず物音を立ててしまいます。高藤が不審に思い探そうとすると寿恵子は足が痛いと座り込み気を逸らそうとしますが、かえってそれを案じた高藤に足をさらわれ、ついにお姫様抱っこをされてしまうという事態になってしまうのです。これには寿恵子も悲鳴を上げ万太郎も息をのむしかありませんでした。
一方、田邊教授は佐伯遼太郎(石川禅)から女学校の校長にならないかと打診を受けていました。この時田邊はとてもご機嫌でした。寿恵子と高藤のやり取りをみて茫然自失の万太郎でしたが交渉しないわけにはいきません。
歌は素晴らしかっただろうという田邊に、万太郎は素晴らしく胸がすごく痛くなると返すと、佐伯があの歌の意味がそこまでわかったのかと感心しました。万太郎は植物学教室の仲間たちと植物学雑誌を刊行したいことを田邊に伝えました。佐伯は学生がみずからそんなことを申し出るなんてすばらしい。さすが田邊教授の教え子だと絶賛します。すると田邊は植物学学会を今年発足させたがまだなにもしていない、そこから出すといいだろうと笑顔で返し佐伯と共に去っていきました。目標を達成した万太郎でしたが寿恵子のことがよぎり言葉少なに礼をするのでした。
翌日、植物学教室に来ていた万太郎はまだ寿恵子のことが頭から離れませんでした。しかし波多野(前原滉)と藤丸(前原瑞樹)が現れると頬を叩き気合を入れます。二人に植物学雑誌刊行の許可が出たことを伝えると二人は大歓喜でしたが、そこに大窪(今野浩喜)が怒鳴り込んできました。
自分を飛び越えて学会誌を創刊する話を教授に直談判するとは何事かという言い分でした。大窪からすれば自分には授業も他の雑務もある、雑誌の刊行は大きすぎる仕事でした。しかし万太郎は一切を自分たちがやると返し、大窪には自分たちの監督と費用面を調整、そしてその植物学雑誌の巻頭の言葉を書いてほしい大窪こそがふさわしいと持ち上げます。
大窪は自分がないがしろにされたと思っていましたがそうも持ち上げられるとむげにはできません。手書きの雑誌など嫌だぞというと部数があるから活版印刷で作りたい、そして植物の挿絵は石版印刷にしたいと、大掛かりな図鑑制作であることをほのめかされると大窪としては断る理由が出てきませんでした。大窪はすっかり気をよくして了承、徳永助教授には自分が言っておくといい去っていきました。
兎に餌をやりながら万事がうまくいったと喜ぶ万太郎、波多野、藤丸。
前回:らんまん第43話「鹿鳴館狂騒曲」
次回:らんまん第45話「コイバナ」
らんまん第44話ネットの反応「大窪さんが全部持ってったw」
手懐けられる悪キャラの大窪さん。w
雑誌創刊の許可は貰えた👍大窪も上手いこと丸め込んだ🤭
万太郎の心に芽生えたもの、それは…
#朝ドラらんまん
となった本日のらんまん
そりゃそうだ〜、好きな人が知らん金持ちにぬいぐるみのように抱っこされて連れて行かれちゃったんだもんね🤦
らんまん第44話ネタバレ感想考察「恥ずかしがる寿恵子さんやはり明治の女!大窪さん雑誌協力の経緯が秀逸」
今回、寿恵子さんの美しい姿に言葉を飾ることなくただ「きれいだ」と実直に感想を述べた万太郎、対して紳士的にふるまいつつも大胆に距離を狭めようとする高藤の対応の違いが秀逸でしたね。
寿恵子さんは作中ではお転婆で現代でいう文学オタク気質がありましたが底はちゃんと明治の女。手を握られれば驚きますし、足を触られれば悲鳴を上げ、お姫様抱っこをされれば「人に見られてしまう」と泣いてしまいます。この頃はご存じの通り貞操観念が段違いで厳しいためお姫様抱っこに至ってはもうお嫁にいけないという心境でしたでしょうし、高藤が自分を狙っていることは根底で理解したと思います。
一方万太郎は恐ろしいくらい人たらしを発揮しました。今野さん演じる大窪をうまく持ち上げて植物学雑誌の費用とやりたいことすべてを自分たちで出来るように抱き込みます。
史実でも大窪に該当する大久保昭三郎が雑誌刊行に携わっていますが、常々万太郎と作中での仲が芳しくないのにどうするのだろうと思っていましたが自然な流れのように参加させました。脚本家さんの妙技だと思いました。
今野さんの起用もこの回を見て最高でしたね。芸人さんらしい素晴らしいテンポ、コントのようなやり取りで一気に大窪さんと視聴者の距離が近づいた感がありました。次回も楽しみになります。
コメント