カードを磁気から守る方法「バッグ(マグネット付き)編」

ライフハック

マグネットボタンがついたバッグを使っていると、カードや通帳の磁気不良が多々起こります。キャッシュレスが進む昨今、改札を通った後に磁気不良が起こり、手持ちのお金がなく出るに出れなくなった、何てことになったら大変です。

解決方法は磁気を発するマグネットボタンをバッグから外すことですが、バッグの形状によってはすべてのマグネットボタンをはずせるとは限りません。

今回は、マグネットボタンをはずせないバッグから磁気を遮断する方法についてお伝えします。

マグネットをはずせないバッグから磁気を遮断してカードを守る方法

前回、バッグに付属したマグネットボタンから磁気不良を起こすのを防ぐため、マグネットボタンをスナップボタンに変更する方法をお伝えしました。

しかしすべてのマグネットボタンが気軽に外せるものではありません。
今回の記事は、マグネットボタンが付属しており素人では外すことが困難であるもの、外すと見栄えが悪くなるバッグでの対処法をお伝えします。

一般的に使われるスキミング防止シート(アルミシート)では磁気は遮断できない

スマホケースにクレジットカードを入れると磁気が飛ぶ…その被害を防ぐためのカードサイズのシートが一般的に普及しています。それらは「スキミング防止」「磁気防止」をうたっておりAmazonをはじめとするネット通販や家電量販店でも多く販売されています。

しかしそれらは磁気そのものを防止するものではありません。

アルミホイルは磁石にくっつかない素材で、電波を遮断しかできない素材です。

つまりアルミシートは2枚のカードの間に入れて干渉しないようにすること、スマホケースに入れたカード同士の微弱な磁気や静電気などの電磁波程度には有効ですが、マグネットボタンについている強力な磁気を遮断することはできないのです。

例えば、カードケースにアルミシートをカードを入れていても鞄から出し入れするときなどにうっかり近づけてしまったらカードが使えなくなってしまうのです。

磁気を遮断するために有効な方法4選

マグネットボタンの磁気からカードを守る方法は複数個あります。しかし実現可能なものは割と少ないのです。これが通帳、カードの磁気不良が減らない一旦になっています。
こちらでは、一般家庭で実現可能な磁気遮断方法や、工業用品で磁気を高確率で遮断する方法をお伝えします。

1.エアーギャップ

空気の隙間を作ることです。エアーギャップとは一般的には「空隙」という意味の英語でIT分野ではシステム、ネットワークを外部から物理的に切り離すことを指します。

距離をとって配置すること鉄板よりも効果的に遮断しますが、バッグの場合ですと、限られた空間の中で距離をとることは難しく、使用しているうちに中身のカードが動いてマグネットボタンに触れることは多々あるので現実的ではありません。

2.アモルファス鋼板(アモルファス合板)

アモルファス金属は1960年に発見され1970年に東北大学によって実用化されました。アモルファス金属の中に強磁性を添加すると優れた軟磁性材料を得ることができる特性があり、ノイズフィルターや磁気フィルターに使われています。

しかしかなり高額なものになります。
スピーカーから出る磁気が周辺機器を狂わせるため、それを防止するためにアモルファス鋼板を用いたスピーカーが販売されていますが2万程度値上がりする代物です。

アモルファス合板単品をネット上でも購入は可能ですが完全に工業向けで、素人がマグネットの磁気を排除するために購入するには割高で現実的ではありません。

3.パーマロイ

パーマロイはニッケル合金を主とした磁性体の物質です。現在はパーマロイテープとしてテープ状になったものが販売されています。ハサミでもカットでき扱いやすいものですが、価格が4万円弱とこれも素人が磁気防止のためだけに購入するには現実的ではありません。

アモルファスとパーマロイとなるととても敷居が高くなってしまいますね。

4.スチールシート、スチール、ブリキ、鉄

一番現実的で、敷居が低いものはスチール缶やブリキ缶です。スチールやブリキは鉄と同様に強い磁性体を持っています。

鉄缶、ブリキ缶の好例としてよく言われる例が、玄関に置いた車のスマートキーを「リレーアタック」という手口から盗難を守るというものです。
最近では玄関に置かれたスマートキーの微弱電波を、特殊なアプリなどで増幅して中継し、その電波を使い外に止めてある車のロックを解除しそのまま盗難してしまうという手法が増えています。

その際言われるのが、お土産でもらったお菓子の缶に入れて蓋をして保管しておけば電波を遮断し、アプリを使っても反応することなく盗難を回避できるというものです。

このお菓子の缶はブリキであったりスチール、鉄の缶であったりするのですが、缶に入れて完全に蓋をすることで微弱電波を完全に遮断します。
磁気遮断ケースもこれと同じ仕組みで磁性体(磁気に反応する物質)の中に守りたいものを閉じ込めてしまう性質があります。缶の中と缶そのものは磁力や電波に満たされますが完全に遮断し外には漏れないという面白いものです。

これを利用したものが磁気遮断ケースで、通帳などの磁気遮断ケースはスチールペーパーで通帳を挟む形で環境を再現し、通帳を守るようにできています。

SK11(エスケー11)より

これは鉄板や銅板を挟むことでも再現できますが、ホームセンターで薄い鉄板や銅板を手に入れたとしてもカットするのは難しいものです。
このような専用のカッターで切断しなければならないので、素人には現実的ではありません。

最も簡単で現実的な方法は、通帳の磁気遮断ケースを分解し、クリアファイルに入れてマグネットとカード類とに間に入れることです。バッグのマグネットですので、缶のように封をすることはできませんが磁力への干渉を弱めることができます。

マグネットボタンをスナップボタンに取り換える方法はこちらです。

スチールシートで磁気防止対策をしてみよう

実際に手持ちのバッグで試してみます。まずはこちらのバッグです。デザインは素敵ですがマグネットが2か所縫い込まれています。
プロのリメイク工房にお願いすればボタン替えを万単位でできるかもしれませんがそこまでお金をかけるのはためらわれます。望むのは簡単に磁気防止対策ができることです。

しかしこの通り、中敷きがしっかりとされており自分で布を外してマグネットを取り出そうとするととんでもない見栄えになること請け合いです。除去はあきらめ、磁気とバッグの中身を遮断する方法を模索するのが得策です。

用意するもの

  1. マスキングテープ
  2. 定規
  3. カッター&カッターマット
  4. クリアファイル
  5. 通帳カードシールドケース(磁気遮断ケース)

通帳の磁気遮断ケースはAmazonで888円程度、他は家庭にある一般的なものです。

1.磁気遮断ケースからスチールペーパーを取り出す

カッターマットを敷き、カッターで磁気遮断ケースから中身を取り出します。塩ビ製なので簡単に外すことができます。

え?紙?

と声が出てしまいましたが、試しにマグネットボタンに合わせてみますとしっかりくっつきました。スチールペーパーって見た目は紙なんですね。

2.取り出したスチールペーパーをマスキングテープで張り合わせる

3.クリアファイルに入れマスキングテープでとめる

バッグのサイズにクリアファイルをカットし、その中にスチールシートを入れて中身がずれないようマスキングテープで止めます。

マグネットボタンと中身を遮るようにクリアファイルを入れて完成です。バッグのサイズきっちりに作るとたわんでしまうので、ほんの少し小さめに、しかしマグネットボタンが覗かないようにしっかり測って作るのがポイントです。

ブリキ缶やスチール缶で完全に覆って完全遮断はできませんが、スチールペーパーを入れたクリアファイルとマグネットボタンはしっかりくっつきます。その先においてあるものに反応することなくカードや通帳類は今のところ無事です。

800円程度でできる磁気防止対策、皆様もぜひお試しください。

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