前回、大学を辞職し東京を去ると決めた野宮(亀田佳明)は最後に万太郎(神木隆之介)の住む十徳長屋を訪れ様々な情報を教えてくれました。それはいまだ版元のつかない万太郎にとっては一筋の光明だったのです。
らんまん第114話ネタバレ感想「夫に学ぶ妻」
前回、大学に辞表を出し東京を離れることを決めた野宮(亀田佳明)は、最後に万太郎(神木隆之介)一家の住む十徳長屋を訪れ、重要な情報をもたらしてくれました。石版印刷より増版のしやすいアルミニウムを使った印刷方法ができたこと、それは願ったりな魔法のようなことでした。
重要な情報をもたらした野宮は画工らしく最後に亡くなった園子も含めた槙野家の似顔絵を描き、東京を去っていきました。
寿恵子(浜辺美波)は野宮の置き土産のようなアルミニウムを使った印刷機を買うために、商売を始めることを決意、万太郎が虎鉄(濱田龍臣)を伴い東北に採集旅行に出ると、さっそく渋谷に向かったのでした。
そこに広がるのは未開発の昔ながらの農村、村があったのは道玄坂と宮益坂くらいで、大山街道の一部として山岳信仰の旅人が通る道としてあるくらい、現代では全く予想のつかない姿です。
寿恵子は、叔母・みえ(宮澤エマ)に教えられた住所に向かっていました。その途中飲んだくれた男(芹澤興人)に声を掛け、目的の場所に。
その家は昔鍋島様(佐賀藩主)の奥勤めをしていたおばあさんのもので去年引っ越したと教えられました。男に、この町は好きですか?と聞くと彼はぶっきらぼうに返します。
「渋谷だぞ。ここまで落ちてきてほかに行くとこなんてねえしよ」
男は荒谷という名の居酒屋の店主で荒谷佐太郎といいました。家を覗く寿恵子に彼は、ここはやめておけ。囲われてんならいいが。女の雇先なんてこの変じゃ引法湯のあたりしかないぞと忠告します。
すると佐太郎の母親らしき老婆がおにぎりを持って出てきました。この裏通りは人通りが少ないが仕事帰りの連中がおにぎりをカって変えるそう。佐太郎は田んぼのついでに自分が飲むために居酒屋を経営程度。裏通りではあるし客通りも少ない、そしてどぶさらいなどもしていない環境下でとても繁盛する立地ではありませんでした。
寿恵子はおにぎりを2種類4つずつ買い十徳長屋に戻っていきました。こどもたちとりんがレンコンを手に帰宅、5人で夕飯を囲うべくレンコンの調理をします。
寿恵子はりんに、このあたりってどぶさらいってどうやってるかと聞くと、彼女は差配人同士で日取りを話し合って決めていると言います。そういう助け合いはどうやって始まったのか?とづつけて問うと、そんなのは昔から、旧幕時代はこの辺はすぐに火の海になりまる焼けになった。みんなそこから立て直しの繰り返し、手をかけてる分自分たちの町だという意識を持つとあっけらかんというのです。
寿恵子はりんなら良い答えを持っていると考えたのでしょうか。さらに問いました。
「そういう助け合いのないまちだったらおりんさんどうします?」
「そうだねぇまず妄想を話し合うかな」
例えば北海道の開拓地に一人で行ったら、広大に広がる自然に絶望する、でも側に誰かがいるなら…寒さに震えながら妄想するんだ。何があれば幸せになれるか?で、元気が出ればやれそうなことを一つずつ。
りんはあっけらかんとしつつも、持ち前の明るさとポテンシャルで新しいことを始めることを知っていました。この助言は大いに寿恵子の役に立つことになるのです。
そうして、レンコンが焼き上がり、買って帰ったおにぎりと共に夕飯が始まりました。するとそのおにぎりを美味しいこと、ただのおにぎりではなくみりんや醤油が使われうまみが練りこんであったのです。
夜半、寿恵子は万太郎の部屋を整理しながら、机に置かれた原稿にツユクサが描かれているのを目にします。万太郎は観察すればするほどよくわかる、それは面白いといいます。そして竹雄との会話も思い出すのです。横倉山で彼は、「よく見て、この山は尾根か斜面か。林の中か開けた場所か」と言っていました。
「歩いて観察して…万太郎さんならきっとそうする。いこう、渋谷が私の横倉山になるまで」
前回:らんまん113話「野宮の肖像」
次回:らんまん115話「つなぐための店」
らんまん第114話ネットの反応「志村けんのコントみたい」
おりんさんとか、みえおばさん(魔女宅のおそのさん味あるよね)とか好き。
今日はセリフ一言のおばあさん…声にハッとさせられて調べたら片岡富枝さん、ウーピーゴールドバーグの人だった!
メインだけじゃなくて、脇にいる人達も素敵だよねぇ☺️
浜辺美波ちゃん今日も可愛かった。万太郎の髪型や着物の感じが牧野博士にそっくり。牧野博士を生きてる神木くん、ほんと凄いわ😆
らんまん第114話ネタバレ感想考察「お寿恵ちゃん八犬伝」
今回渋谷に降り立った寿恵子は、その寂れっぷりに驚き、また溝さらいなど人が集まるところで行われていたことが誰も行われていないことにも目を見開いていました。
少数とはいえ、村で溝さらいをするっていうのが定着していない場所なのには私も驚きました。引法湯も近くにあるし街道沿いでまばらに集落もあるのに、今のような自治会制度や長屋の助け合いというのがないのは本当に意外です。
江戸時代は5人組制度などがあると思いますし、その延長上で相互扶助があると思いますが、その辺はストーリーに合わせて、荒廃している、お寿恵ちゃんが復興させるという展開のために伏せているのかもしれませんね。
次回からお寿恵ちゃんがまた渋谷に行き人々に聞き込みをするようです。新天地でのお寿恵ちゃんの冒険ですね。貧乏長屋住まいのおかみさんが店を切り盛りする大冒険、これがお寿恵ちゃんの八犬伝なんですね。
コメント