前回、万太郎(小林優仁)の愛する名教館は義務教育制度の確立に伴い閉鎖されることが決まりました。蘭光(寺島康文)はそれに伴って佐川を離れることになり万太郎は驚愕します。残り少ない日数、蘭光は万太郎と佑一郎(岩田琉生)を誘い1泊の散策に出かけるのでした。
らんまん第10話ネタバレ、感想「万太郎の決断」
前回、名教館閉鎖が迫り蘭光(寺島康文)も佐川を離れるとなった万太郎ら、思い出作りとばかりに、蘭光は佑一郎(岩田琉生)と万太郎を連れて川へ散策に出かけました。
枯れ枝を探し、夜は川魚を焼いてみんなで食べます。万太郎は楽しそうに「佑一郎くん、うまいのう!」と話しかけます。
佑一郎は「おまんはこんなにもあけすけなのに、なんでいつも一人でいるがじゃ?」と聞く。
「名教館ではたいてい一人じゃろ、商家の当主ならもうちょっと人と交わらないかんじゃろ」
「店の周りのことは番頭がする、酒は杜氏が作ってくれる。わしは、当主はいらんのじゃ」
万太郎は自分がいなくても何とでもなると思っているのです。しかし佑一郎はそれは違うとたしなめます。佑一郎君にはわからないという万太郎に佑一郎はわかると首と振りました。
佑一郎は父が早くに亡くなり10歳で家督を継いでいました。母や兄弟を養わなければなりませんが、武士が殿様からもらっていた俸禄もこの御一新(明治維新)で無くなってしまったのです。彼の家は家来に暇(解雇)を出し家財を売ってしのぐ生活をしていました。
名教館に3年通ってこのことを知らないのは万太郎だけです。
「おまんは怖おうないのか。母上と弟は俺が学業を終えるのを待っちゅう。俺は期待に応えられるやろうか」
万太郎はそんなことを考えたことはありませんでした。祖母・タキ(松坂慶子)らがきっとやってくれると遠くで思っていたのです。
蘭光は微笑みます。「これからはどんどん身分差が消え学問が大切になってくる。身分差が無くなった時残るものは己、その助けとなるのが学問である、いたずらに振り回されてはいけない道を選ぶのは常に己だ」
翌朝、一行は出発し山道を歩いていました。そこで一本の可愛らしい花を万太郎は見つけます。書物でみた「キンセイラン」でした。その美しさにゾクっときたとひきつけられる万太郎は、
「先生の言う通りじゃ。文字では心が震えんかった」
「心が震える先に、金色の道がある。その道を歩いて行ったらええ」
この言葉は二人に深く刻み付けられるのでした。
それから名教館は閉鎖され蘭光は去りました。万太郎は小学校に通うことになりましたが、佑一郎は東京の親戚の家で書生をするため小学校に通うことはありませんでした。
二人は東京に来たときは会おうと言葉少なに言葉を交わし別れます。
次に綾(高橋真彩)がやってきました。女の子でもやっと学ぶ場ができたと喜びます。竹雄(南出凌嘉)は峰屋の仕事を手伝うため通わないという選択肢を取り店に戻っていきます。
授業は万太郎にとってびっくりするものでした。
手習いの初歩「ひろはにほへと」を暗唱することから始まったのです。当然高度な勉強をしていた万太郎には興味の引くものではありませんでした。
壁には植物の絵がかけられており、万太郎の目は一気にそちらに。授業中勝手に取り、先生に外でちょれと怒られてもどこ吹く風、廊下で植物の絵を模写し始めてしまいます。
寛太(齋藤潤)は座っておけばいいのに…といつもの万太郎にあきれ顔でした。
授業が終わり、教師(宇井晴雄)は校長の(谷川昭一朗)と話していました。神童と言われていた万太郎は授業を全く聞いていない、池田蘭光は素晴らしい学者と聞いていたが名教館は小さなところ、所詮田舎で固まって褒め合っていただけだと馬鹿にするばかりでした。
翌日もまた万太郎は模写をし植物に話しかけるといった行動を続けます、先生はお前の大きな声で皆が集中できない。としかりつけます。
万太郎は反論として英語で「私にはこの勉強は退屈です。もっと面白いことが知りたい。そんで好きに本を読んだらいかんでしょうか?自分は学びたいと真剣に思っている。小学校の勉強では物足りない。学びたい」
英語を知る寛太は思わず吹き出しそうになりますが先生はわからないものを見下して楽しいのか!出ていけ!!と激昂してしまうのです。
万太郎はそのまま小学校を出ていきますが校長が追いかけてきてこのままやめてしまっては小学校中退という経歴になってしまう。小学校だけは出ておきなさいと言いますが万太郎にとって小学校は学びの場ではありませんでした。しかし後々これが尾を引くことになるとは万太郎は思いもしなかったのです。
神社で万太郎はキンセイランの絵を手に蘭光に思いを寄せていました。それは大人になった今も変わりません。
大人になった万太郎(神木隆之介)は今年も満開に咲いたバイカオウレンを眺めて微笑んでいます。母の一番好きだった花、万太郎の大切な花です。大人になっても相変わらず天狗にも話しかけ、大阪から本が届いたと聞けば狂喜乱舞して騒ぐ万太郎、心は純粋な少年のままでした。
らんまん第10話ネットの反応「沈む万太郎喜ぶ綾」
#らんまん #朝ドラらんまん
自然の実地研修が蘭光せんせいの最後の授業
#らんまん
万の字だけがわかってなかったから、佑一郎が丁寧に説明してくれてよかった🥹
今まで名教館に行けてた万太郎と行けなかった綾。
いいこと、悪いことあるな
先生大丈夫??
うじゃうじゃって😆
ネット上ではレベルを下げて学ぶしかない万太郎を気の毒がる声と小学校が実装されたため喜ぶ綾の姿に思うところがあるという声で賛否が分かれていました。
さっとあらすじをみたかったらこちら
らんまん第10話ネタバレ感想考察「小学校の先生が思いのほか嫌な奴」
名教館で蘭光に習ったものは、知識だけでなく心にも刻まれるものが多々ありましたね。1泊の散策も蘭光の心残りやさみしさ、ではなくこれから生きていくための最後の授業だったと思わせられる回でした。
初めて佑一郎も自分の身の上を話し、大人パートに向けてたくさんの伏線を広げて終わった感がありますね。
佑一郎はただ単に万太郎が気に入らないからいじめたのではなく、自分の状況やこのままでは万太郎がどうしようもなくなるということを危惧したのだと考えると大人でいい子だなとしか思えませんね。
これからシメられるのに取り巻きの一人が木刀を握らせ「まあがんばれよ」というシーンは今となってはただのいじめじゃないんだよというのを示唆したものだったのかもしれませんね。
小学校パートほんの数分で終わってしまいましたね。先生たちが蘭光先生を馬鹿にしていましたが、都会からきておそらく師範学校で資格をとった先生たちなのでプライドがあったのかもしれません。
当時の先生は師範学校でも学業のみならず人格が見定められるなどなかなかにエリートでしたから無理もないところですが。
さて、今回万太郎はあっさり小学校を辞めてしまいました。小学校中退、これが万太郎が大人になって足を引っ張ることになります。
学歴って大切だなあと思わされる展開がくるのが少し怖いです。
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