前回、東京に戻ってきた万太郎(神木隆之介)は十徳長屋で新婚生活を始めました。植物学教室で皆が集まった時、土佐で採取した新種と思われる草を見せようとしたとこと田邊教授(要潤)からストップが入ります。皆が怪訝に思う中、万太郎は田邊教授の自宅に招待されるのでした。
らんまん第67話ネタバレ感想「晩餐の裏側で」
前回、東京に戻ってきた万太郎(神木隆之介)は十徳長屋で新婚生活を始めます。仲睦まじいふたりは長屋の人々からも受け入れられ幸せな滑り出しです。その日は、大学で新学期が始まり新しいメンバーを迎えていました。万太郎(神木隆之介)はいつもの通り植物の検品を行っていたところ現れた教授ら植物学教室のメンバー、土佐での成果を聞かれ、新種かもしれないクサを皆に見せようとしたところ田邊教授(要潤)から「授業の邪魔だ」と静止が。
そうして「今度から新しいものがとれたら一番に自分に見せるように」といい、植物学教室の面々が不審な表情をする中、自宅に招待をするのでした。
夜、万太郎は寿恵子(浜辺美波)を伴って田邊教授の自宅を訪れました。いつもこうやって皆をお祝いしてくれるのかという寿恵子に、いや招待された人ははじめてだと嬉しくもなさそうに言う万太郎に寿恵子は怪訝顔。田邊教授の自宅に着くとその庭ホウライシダが咲いて小さな娘たちが遊んでいます。
しかしすぐにその家の中では不審な様子が目につきました。娘たちが鞠を取り合っている場に田邊教授が訪れると、大して悪いこともしていないのにごめんなさいと言って一目散に逃げる小さな娘たち、そして「奥さまがしっかり見てくださらないと」と田邊教授の妻・聡子(中田青渚)に注意する使用人の古株の女中、聡子はそんな女中に謝っているのです。
席に案内され、寿恵子を改めてみた田邊教授は驚き、寿恵子を知っていると言うのです。高藤邸に菓子を持ってきたときに自分もいて、舞踏練習会に寿恵子をと提案したのも自分だと。そして武家の出とはいえ妾腹の娘のあなたが今を時めく高藤雅修を振ったのは槙野君がいたからなのか?と笑い、万太郎には相手がどんな地位にあろうとも奪うものは奪う、ということなのかと続けました。返答に困る二人に失敬と笑う教授、会食はそんな空気の中で始まりました。
一通り食事が終わると、聡子が洋酒を持って訪れました。おぼつかない聡子の手伝いをしながら田邊教授は、寿恵子にダンスを教えてもらいなさい、その間槙野君と大事な話があるからと女性陣を半ば強引に切り離しました。
小さな部屋に通された寿恵子、こんな部屋しかなくてと聡子は申し訳なさそう。聡子は昨年の暮れに前妻を亡くした田邊教授の後妻でした、田邊教授を先生と呼び、先妻の子供たちも言うことを聞かず、女中からもあしらわれているのは彼女が結婚して3か月の新参であったからでした。小さな部屋が自室なのも聡子の立場の弱さを表していたのです。
聡子の父は判事で、政府の仕事関係から田邊が独り身では不自由だろうということで縁付けられたもので、しかもお茶の水高等女学校在学中に退学し嫁いでくるという現代ではあまりにも女性を無視したものでした。
まずいことに前の妻が殊更素晴らしい人であったらしく、田邊教授好みの美しく、英語も理解しピアノをたしなむ女性で自分とはかけ離れており、とても敵うものではないという現状でした。
しかし子供たちが遊ぶ鞠は聡子が作ったものであったらしく聡子の部屋には作りかけの鞠が、彼女なりに馴染もうと必死になっている姿が見え隠れします。聡子はこうしていると女学校時代の友達を思い出すと懐かしそうにし、寿恵子も学校に行っておらず同世代の女友達がいないから話せて嬉しいと意気投合、二人は友達になろうと笑い合いました。
一方、田邊教授と万太郎は、万太郎が土佐で採取した新種と思われる標本を見ていました。田邊教授は万太郎を本物だと言い同時に不憫だとも言いました。
植物学雑誌にどうして植物学会員でもなければ教授でも学生でもない、なのになぜそんな者の意見を載せるのかと問い合わせが来ていると。
万太郎は自分が創刊したからだというと、教授は違う私が許可したからだと断じます。
学会は唯一の権威ある場所で、万太郎は何の身分もない、銭湯でわめいている人々と同じだと。いくら銭湯でわめいても政治は変わらないのだと。
どうしたらいいかと問う万太郎に教授は二つの道を示しました。一つは大学予備科に通いその後大学に入れ、それが嫌なら今すぐ留学しろと。学歴がすべてなのだと。
しかし万太郎は植物に一生を捧げると決めている、遠回りしている時間はないのだと反論。田邊教授はまた岩に穴をあけるのか、遠回りするからこそ正しいものに会えることもあると言います。引きもしない万太郎に教授はこんな提案をするのです。
「最後の提案だ。わたしのものになりなさい」
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次回:らんまん第68話「日の目を見ぬ提案」
らんまん第67話ネットの反応「え?教授そんなに悪くないのでは」
もうこれはNHKが全部悪い。
「あ、いや…。教授、ワシはその…男性にそういう気持ちになるがはないといいますか… 恋愛対象は 女性ながですき。」 #らんまん #朝ドラらんまん
聡子さんに笑ってほしい。
らんまんは、女性陣に心ガッツリ掴まれがち。
らんまん第67話ネタバレ感想考察「結婚は旧来的な教授とワガママな万太郎さん」
今回は、田邊教授の奥様・聡子さんが登場しました。モデルの矢田部教授にも先妻と後妻がおり、先妻は医師の娘、後妻の聡子さんのモデルは裁判官・柳田直平の娘で男爵。安東貞美の姪という上流階級です。しかも媒酌人は鳩山元首相の曾祖父・鳩山和夫です。なのでかなりの肝いりの再婚なのです。鳩山和夫は矢田部教授と同じくイェール大学で法学博士号を取っていますし親しい仲であったのでしょう。
なんだか聡子さんを粗略に扱ってる雰囲気がありましたが本当にそうなんでしょうか?田邊教授のあくどさを出すための演出としてはよろしくないかなと思います。
そして万太郎は、やはり学位を取れという言葉に遠回りしている暇はない!と問題発言をしてしまいます。正直最初に植物学教室でこの発言をして軋轢を生んだ時と変わらずまるで成長していない…。田邊教授に目的があるとはいえ、万太郎も万太郎で教授を利用してるのになんか被害者的な展開はどうなんだろうなぁと感じてしまいます。
この世は学歴…田邊教授の言葉は現代のも通じる皮肉ですが、現状そうなのですから否定せず聞くべきであるのに自分のやりたいことだけを求めるという万太郎が受け入れられるはずもありません。この価値観はまだまだ尾を引いて寿恵子さんを苦難の道に引きずり込むかもと思うとハラハラしますね。
次回:らんまん第68話「日の目を見ぬ提案」
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