らんまん第39話ネタバレ感想「田邊教授のペルソナ」

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前回、孤立を深めていた万太郎(神木隆之介)は竹雄(志尊淳)の助言により前を向くことができ行動を少しずつ変えてきました。一方、寿恵子(浜辺美波)は叔母・みえ(宮澤エマ)の鹿鳴館行きに興味があるものの母・まつ(牧瀬里穂)の反対にあったままでした。

らんまん第39話ネタバレ感想「田邊教授のペルソナ」

前回、万太郎(神木隆之介)は深まる孤立から竹雄(志尊淳)に弱音を吐きましたが、それがいまさらなんだと背中を押されます。吹っ切れた万太郎は翌日から植物採集をしてから大学に向かい、一層研究に熱心になるのでした。一方寿恵子(浜辺美波)は叔母・みえ(宮澤エマ)に鹿鳴館行きを促されるのですが母・まつ(牧瀬里穂)は大反対、鹿鳴館で殿方に見初められ玉の輿から幸せになってほしいと願うみえと、玉の輿に乗ったところで辛酸を舐めると案し普通の恋愛をしてほしいと願うまつ、二人とも寿恵子の幸せを願うのに真向から対立するのでした。

藤丸(前原瑞樹)は万太郎が土産にと持ってきたシロツメクサをウサギにやり、波多野(前原滉)はその横で残りのシロツメクサを植えていました。増えすぎたら教授怒るかな?いやアメリカを思い出して喜んでくれるかもしれないよ、増えすぎたら抜こうと笑い合っています。「槙野さんってさ、んー…田邊教授の植物採集ってさもっと綿密で大掛かりじゃない?なのに槙野さんはさ毎日が植物採集なんだね」
「鞄パンパンにして泥だらけで教室くるしね」
「教授とは違うなぁ」
そう言いながら二人は久々に心穏やかに語っていました。

後日、波多野と藤丸は、大窪(今野浩喜)の講義を受けていました。そこに万太郎が置いてあった植物を検定しましょうかというとそれはしなくていいという返答が返ってきます。植物学教室の標本はすべての部位がキッチリついているものを標本にしている、ここは唯一の植物学教室、完璧な形で残っているものでないと標本にできないというのが田邊教授の方針だと言うのです。完全でないものは捨てるといわれ万太郎は驚愕、植物の一部でも分かるから残すべきだと言うと今野は勝手なことをするなと怒りました。
学生たちはひるみましたが今野が来客で去ると、藤丸は自分たちでは一部をみて検定するなどできないが、やってみていいのではと賛同してくれたのです。

検定し名前を書き、万太郎は実がついてなくてもこの植物は可愛らしいと微笑むと、藤丸は言います。教授はそうは思わないだろう、教授は美しいものが好きで、美しいものとは完全なものだけを指すというこだわりがあるのだと。
国費で海外留学をした田邊教授は植物学者以外の側面を持ち、詩を海外風にする取り組みや、ローマ字の編纂にも携わっているとのこと、また、海外の人は漢字を読むことができないからいっそ漢字をなくしたらいいとまで言っているのだとか。そして鹿鳴館の運営にも携わっているのだというのです。多忙な田邊教授は植物学だけに勤しめないときいた万太郎はじゃあ東大の植物学は徳永助教授が?と聞くと、波多野はとても言いずらそうに口を開きます。
徳永助教授は、もともと法学部志望だったが英語ができなくて開成学校を退学、そのころ田邊教授が帰国し、教え子の伝手で助教授に就任したのだとか。徳永助教授は植物のしょの字も知らない人、内緒の話だと藤丸はいいつつ、徳永助教授はここしか居場所がないから、まあご熱心ですよと含みのある物言いをするのでした。
その話を聞いた後万太郎は田邊教授の部屋に郵便物を持って入る機会がありました。植物はなくすべて西洋のものに彩られた教授の部屋、これが教授の植物学かと我知らず漏らしてしまいました。

帰路に就いた万太郎は白梅堂に寄りました。万太郎の描いた牡丹の絵を額に入れて飾り寿恵子が笑顔で迎え入れてくれます。そして文太(阿部万作)が作った牡丹の菓子を持って見せてくれました。万太郎の絵を参考にしたと知らない万太郎は葉っぱの出来がそのまま再現できていると絶賛、さらにあんこを包むのに適した葉は菫の葉、ドクダミの葉がいいとイラストを描いて勧めます。そしてさらにバイカオウレンのイラストを描いて見せこれが一番すきなのだと語りました。もともと母が好きな花の名前が知りたくて植物を学び始めたのを思い出す万太郎は言葉に詰まります。
万太郎の様子が変わったことを寿恵子が案じるとすぐに気を取り直してここでも咲くだろうかと笑います。寿恵子がわからないけどこうして絵を描いてくれなかったらこういう花があることすら知らなかったと返すと万太郎は思い立ったように「見つけた!」と言い寿恵子の手を握り微笑むのでした。

前回:らんまん第38話「一つの興味」
次回:らんまん第40話「それぞれの目標」

らんまん第39話ネットの反応「草オタクVS八犬伝オタク」

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らんまんに出てくるうさぎが白くて大きくてカワイイ🐰

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大人の男性が抱いてもこの大きさ。何という種類なのか気になる!

うさぎに詳しい方教えて下さい!

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植物学教室の内情がだいぶ判ってきて、万太郎と寿恵子の仲も接近。それは良いけど、万太郎が一歩ずつ『逆らってはいけませんよ』へと近づいてるような…。
あの「見つけた」が事態を悪化されなければ良いけど。
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田邊教授のことや植物学教室を構成する人々のことがわかってくると、ここに万太郎が来なかったら日本の植物学は全く違うものになっていただろうことが見えてくる。やっぱり「日本の植物学の父」の話なんだなぁ
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後半の尺7分を、すべて万太郎と寿恵子の2人の世界に充てたのが素晴らしかった。
2人の間にはハート形の窓。セットひとつにも意味が感じられる。朝からいい舞台を見ているようだった。
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重ねて、今朝の朝ドラ。学生の二人が主人公の植物採取について、「教授の採取は大掛かりなのに、まきのさんの採取は、毎日鞄をぱんぱんにして・・・、教授と違うな☺️」「違うな😊」と微笑み合っててグッときた。泥臭くても、好きなことに真っ直ぐな人っていいなぁと。
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草オタクの暴走に乗り遅れた八犬伝オタクの顔…
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らんまん第39話ネタバレ感想「史実の富太郎は教授3人に最初は歓迎されていた」

今回は波多野、藤丸組と理解を深め合い、万太郎にも少しだけ光明が見えてきましたね。しかし今野浩喜さん演じる講師大窪とはまだ雪解けは遠いようです。
物語では田邊教授にだけ厚遇されている万太郎ですが史実の牧野富太郎の場合は少し違うようです。牧野博士の晩年の著書「牧野富太郎自叙伝」ではこうあります。
「東京の大学の植物学教室は当時俗に青長屋といわれていた。植物学教室には、松村任三・矢田部良吉・大久保三郎の三人の先生がいた。この先生等は四国の山奥からえらく植物に熱心な男が出て来たというわけで、非常に私を歓迎してくれた。私の土佐の植物の話等は、皆に面白く思われたようだ。それで私には教室の本を見てもよい、植物の標本も見てよろしいというわけで、なかなか厚遇を受けた。私は暇があると植物学教室に行き、お陰で大分知識を得た」

とあるので当初は好意的に迎え入れていたようです。そして牧野富太郎を受け入れた時は学士の資格も持っていなかったそう。
田邊教授のモデル矢田部良吉教授の退任を受けて学位取得、そして帝国大学植物園の管理を任されたとあります。東大を一度退学しているのも作中と一緒で万太郎より学歴はあるものの完璧な学歴ではなかったそうです。そんな彼が次第に富太郎の学歴のなさを指摘し、冷遇しだすのですから人間の心の闇を感じますね。

らんまんのように「最初から気に食わなかった」と表現する方が実はさっぱりするのかもしれません。
田邊教授とは今のところ蜜月ですが方針の違いが徐々に出てきています。鹿鳴館とのつながりでどうなっていくのか次週も楽しみですね。

次回:らんまん第40話はこちら

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