らんまん第34話ネタバレ感想「ボタンの君」

らんまん

前回、万太郎(神木隆之介)はついに田邊教授(要潤)と対峙することができましたが、周囲から学歴のなさを指摘され交渉は難航。しかしその熱意と研究の成果を認めた田邊は万太郎の植物学教室への出入りを認めたのでした。

らんまん第34話ネタバレ、感想「ボタンの君」

前回、万太郎(神木隆之介)は植物学教室に足を踏み入れるも学歴のなさを指摘され田邊教授(要潤)にトランクの中身をみせることすら難航しました。しかし会話の中で英語に堪能なことや熱意から学歴ではなく経歴的に万太郎を見ることに決めた田邊によりついに植物学教室への出入りを許されたのでした。

十徳長屋では大学落第中の堀井(山脇辰哉)が割った卵が双子であったことを喜び誰かに見せようと部屋の外に出ていました。そこに放心状態の万太郎が帰ってくるのを見止め、「いった通りだったろう?その恰好だったらみじめには見えねぇ」と慰めてきます。そして双子の卵の片割れを一つやるとまでいうのですが、放心状態の万太郎が「明日から通いますき。教授が植物学教室に出入りしてもいい。丈之助さん一緒に通えますき」というと堀井は表情を曇らせ部屋に戻ってしまうのでした。

そこに、竹雄(志尊淳)が戻ってきて佑一郎(中村蒼)と行った洋食屋でボーイとして働くことが決まったと言い、竹雄なら洋装もきっと似合う、そして自分もうまくいったことを伝えると互いに笑い合いました。
堀井は部屋で頭を抱え悶絶した後また意を決したように万太郎らの前で現れて叫びました。
「東大というのは全国で神童と言われた者たちが集まってる。かくいう自分も尾張名古屋で神童と呼ばれていた。しかし入ってしまえば地獄だった。ほんとに出来る奴はほんの一握りで人生初の落伍者となった。かくいう自分も落第してからは援助を打ち切られ親も泣いている。それでも大学にいるってだけでやっぱり違うんだよ。俺は文学で旧態依然としている日本を何とかしようとしている。大学にはそんな夢を見ている奴がごろごろいる。万ちゃん、よそ者を許すなんて文学部じゃそもそもありえんからな。その理学部の教授だって気まぐれかもしれん。田舎から珍しいのが来たとただそれだけかもしれん。だからな!がんばれ!!明日追い出されるとしても、居ていい間は頑張れ!こんにゃろうこん畜生とおもうがせいぜい頑張れ!!お前がいてよかったと思わせろ!!」
東大に苦労して入った堀井の言葉は万太郎と竹雄に強く響きました。それだけ万太郎は自分がとてつもない切符を手に入れたのだと自覚します。お互いたたえ合うような空気が流れた時、福治(池田鉄洋)が現れ「10銭」といい堀井の心を折るのでした。

一方、白梅堂では西村寿恵子(浜辺美波)が愛読書「南総里見八犬伝」の犬塚信乃と犬飼現八の名乗りの下りを読み大興奮していました。犬飼現八は右の頬先に牡丹の痣がある八犬士、その挿絵をみた寿恵子は自分の頬に紅で牡丹を描くのですが、牡丹をどう描いたらいいかわかりません。そこに母・まつ(牧瀬里穂)が現れ布団に隠れたのですが片方に真っ赤な紅がついた寿恵子を見たまつと隠れてまた本を読んでいたことがばれた寿恵子は朝から互いに悲鳴をあげるのでした。

朝食の席で、いい加減本をよむのはやめなさいというまつに、寿恵子は本には罪がないと反省する色もありません。菓子職人の文太(池内万作)は本を読むことは悪いことではない、と助けに入りますがまつは止まりません。世の中の酸いも甘いも知るまつにとっては絵物語は所詮絵物語、日々つつましく堅実に生きていくものだと諭します。これ以上本に溺れるなら本を取り上げるとまでいうまつ、自分が妾として苦労してしまった分、寿恵子には地に足をつけたしっかりとした男性とくっついてほしいと願っていたのでした。

朝食を終え開店準備にいそしんでいた寿恵子の元に万太郎が来店しました。東大の植物学教室に出入りできることが決まったから学生の皆さんに菓子を持っていきたいのだという万太郎は練りきりとまんじゅうを注文します。

かる焼も作れると寿恵子が言うと万太郎は満面の笑みで1つ注文しました。大荷物の万太郎はまんじゅうを小脇に抱えることはできましたがかる焼を手に持つことができません。すると寿恵子が手に持ったままの状態でかぶりつきました。あまりのおいしさに悦に入っていましたがあまりの近さにハッとする万太郎と驚く寿恵子、二人の間には気まずい雰囲気が流れます。

打ち消すように万太郎は寿恵子に好きな花を問います。寿恵子はとっさに朝描こうとした牡丹をいつも見ているはずなのにいざとなると描けなかったと返しそこで二人は別れました。
南総里見八犬伝を思い出し「ああ牡丹なんて言っちゃった」と顔を覆う寿恵子に対し、寿恵子が牡丹が好きなのだと寿恵子のことが知れたと喜ぶ万太郎勘違いを重ねていく二人なのでした。

前回:らんまん第33話「学歴がひびく日」
次回:らんまん第35話「嫉妬の始まり」

らんまん第34話ネットの反応「丈之助さんの株が一気に上がった」

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何とも言えない気持ちでしゅん(´・ω・`)ってする、丈之助さんの中の人の表現の豊かさ♪
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小学校中退の万太郎@神木隆之介が東大の出入りなんて許されるはずないとバカにしていた丈之助さん@山脇辰哉に葛藤はあったろうけど、それを乗り越えて万太郎に頑張れってエールを送るのホントによかったわ。
竹雄@志尊淳の洋服のボウイ姿、絶対似合うの間違いないし早く見たいぞ〜。
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丈之助さん、よかったねぇ…悔しさとか嫉妬とかでゴロゴロしても横に置いて激励してくれて、らんまんは登場人物が主人公の背景にならずにその人の人生を生きてるのが見える感じが好き
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自分のことより先に竹雄におかえりと声をかける優しい万太郎
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万太郎は実家も太くて才能もあって運もいい。そんな万太郎にモヤる丈之助だってこの時代に大学に行けてるだけで恵まれてるわけで。アメリカ帰りの大学教授からその日暮らしの長屋の住人まで、らんまんは色んな階層の人を意識的に描いてるよね。
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堀井くん、双子タマゴで浮かれる→帰ってきた万太郎を見て勘違いマウント→勘違いに気づいて激しい劣等感と嫉妬→だがそれすら双子タマゴともども飲み込んでクソデカ感情混じりに激励、の流れで私小説書いてちょっとだけ文壇に爪痕残してほしい(ちょっとなのかよ(ちょっとなんだよ
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らんまんの牧野万太郎大学に通わずに研究室へ入るのさかなクンと同じだ
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#らんまん【恥じらい】花の形は思い出せないけど 寿恵子の好きな花は牡丹。話の流れでそれを万太郎に言ってしまったことに赤面する 寿恵子。牡丹の花言葉はまさに「恥じらい」です。#朝ドラらんまん

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らんまん第34話ネタバレ感想考察「丈之助のモデルは坪内逍遙」

今回丈之助(山脇辰哉)さんの演技が光りましたね。かなり尺を取っていたのでこれはモデルがいるなと思い「尾張名古屋出身」「神童と呼ばれた」「文学部で落第中」「文学から日本を変えたい」などのセリフから該当するのが坪内逍遙であることがわかりました。彼は明治9年に東京開成学校(東大の前身)に入学し、その後明治16年に東大を卒業しています。坪内逍遥は小説家、評論家、翻訳家、劇作家として名を残しており、近代日本文学の成立や演劇改良運動に大きく寄与した人物です。

また早稲田大学の前身である東京専門学校の講師となり後に教授となるなど牧野富太郎より先に成功を収めた人物でもあります。
また坪内逍遥の妻センは東大近くにあった根津遊郭「大八幡楼」の娼妓・花紫で、東大生であった坪内が数年通い詰めたのちに結婚、というエピソードがあるので劇中の丈之助が娼妓と卒業後結婚したという展開があれば坪内逍遥で確定です。

有名なシェイクスピアの「ハムレット」を翻訳したのもこの坪内逍遥で、彼はこのハムレットの女優・松井須磨子と島村抱月のゴシップに巻き込まれ「役の行者」という本を一時発売中止するなどの事件にもあっています。出来事に事欠かない人物ですのでこのまま丈之助さんの人気が上がればスピンオフも夢ではないかもしれません。今回丈之助さんのモデルは誰か?で俄然長屋パートも面白くなってきましたね。次回も楽しみです。

次回:らんまん第35話はこちら

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