らんまん第38話ネタバレ感想「一つの興味」

らんまん

前回、万太郎(神木隆之介)は植物学教室で孤立してしまいました。十徳長屋の世話人・りん(安藤玉恵)はすぐにそれを見抜き慰めるのでした。一方寿恵子(浜辺美波)は鹿鳴館行きを母・まつ(牧瀬里穂)に訴えましたがこちらもうまくいかなかったのです。

らんまん第38話ネタバレ感想「一つの興味」

前回、万太郎(神木隆之介)は自身の恵まれた人脈と環境、そして知識を披歴しそれが元々いた人たちとの溝になり孤立します。察したりん(安藤玉恵)は慰めてくれましたがすべてを解決したわけではありません。その夜、㊁万太郎は竹雄(志尊淳)に初めて自身の大学での窮状を伝えたのでした。

植物学という同じ志を持った者同士が集まった場所であったはずが、今はまともに話すことができない関係性であると泣き言を聞いた竹雄は、長屋の戸を開けて「綾様、若が人並なことを言うちょりますき」とおどけて見せます。
そして、それが何事だと返します。大事な人を裏切ること、草花の道を究める事それを天秤にかけて東京に来た、峰屋を捨てた。研究室の人たちは並大抵でない苦労をして大学に入っただろう、だけど捨てたものやったら若は引けを取らないはずだ。それだったら相手がなんだろうと好きにしろ、誰とも話せなくてもあなたは草花に話しかけるだろうと尻を叩くのです。
万太郎をよく理解する竹雄の言葉に万太郎は満足したように微笑みますが、そこには竹雄の似顔絵が出来上がっていました。草花の模写と違いあまりに粗雑な絵に竹雄は不満を漏らすのでした。

翌日から万太郎は新たな気持ちで東京に向かいます。早朝から準備して倉木隼人(大東駿介)を待ち伏せして東京の街を案内してほしいと頼みます。隼人はそれなら福治(池田鉄洋)に頼め地図を見ろと言いますが、福治が回る近場はもうすでに網羅していました。隼人が知る緑の深い場所を教えてほしいと頼み込みます。万太郎と一緒に倉木の子供たち(鈴木凛子、渋谷そらじ)が足にまとわりつき、妻・えい(成海璃子)にもせっつかれた隼人は聞き入れるしかありませんでした。

万太郎は隼人の助力で高田馬場の採集をし大学に向かいます。そこでは波多野(前原滉)と藤丸(前原瑞樹)が今日も今日とて課題にいそしんでいました。まだ手持ちの標本がおわっていないのではという波多野に、植物を標本にするために乾かす時間がいる、手持ちの検定がおわったらすぐに取り掛かりますと万太郎は笑顔で返します。
たじたじの波多野と前回万太郎を袖にした藤丸ですが、意に介さず続ける万太郎は高田馬場を回り、その周辺の西洋料理屋の話をし、オムレツを作るために牛乳がいる、その牛乳を取るために大名屋敷があった周辺は今は牧場になっているとづつけ、藤丸にある包みを渡しました。
そこには「シロツメクサ」が入っていました。昔海外からの荷物のすき間を埋めるために入れられた草、それが和名で「シロツメクサ」となっていたのです。藤丸が世話をし癒しにしているウサギへの土産に持って帰って来たのでした。
そこに画工・野宮(亀田佳明)が訪れ、徳永助教授(田中哲司)の講義がはじまっているよと伝え二人は急いで支度し、藤丸は去り際に礼を言って去っていきました。
野宮が来たばかりなのにもう打ち解けてるのですかと声を掛けてきます。今くやっている、教授の役に立つうちはここにいられますから、という野宮、彼は親切心で言っていたのですが万太郎は現実を思い出して沈んでしまうのでした。

一方、白梅堂には、寿恵子(浜辺美波)のところに叔母・みえ(宮澤エマ)が訪れ再度明倫館への誘いをかけていました。母・まつ(牧瀬里穂)に反対されたことを告げますが寿恵子の気持ちはどうなのかとみえは引き下がりません。女が自分の力でのし上がれる時代が来る必ず玉の輿に乗せてあげるからねというのです。
ただ鹿鳴館を見たい、知らない世界をみた逆らってはいけませんよ母も男の話をするのだという寿恵子に、それが女の幸せなのだと返すみえ、女の幸せが男にしかないことがわからない寿恵子にみえは17にもなって恋をしたことがないのかと笑いました。
どんな男が好みかと聞けば、寿恵子は「馬琴先生。一生かけてあんな物語をかいて目が見えなくなっても続きを書いた」と返しみえは頭を抱えます。どうにかしなければと、みえはうちの子になりなさいと養子にとってしつけなおすくらいの勢いです。
そこのまつが現れ寿恵子はやらんと一蹴しますが、みえは引き下がりません。今日は白梅堂に注文に来た上生菓子を50個を明日寿恵子に届けさせてほしいと微笑むのでした。

研究室では、野宮と万太郎が初めてまともに話をしていました。野宮は生活の為に植物画を描いているそう、書けば給金をもらえるが描いても世に出していいものかわからない、と。
万太郎が昨日描いた竹雄の似顔絵を見せると野宮は吹き出し、そして最低だと言いました。福井で教師をしているとき、人の絵を笑うなと言ったにもかかわらず笑ってしまった最低だと。万太郎も笑い、自分は植物画しかかけないと自分の絵を見せると野宮の顔色が変わります。そして自分の絵を見せてきました。野宮の絵は美しく感嘆する万太郎、そして植物がには濃淡で陰影をつけているのを発見します。
西洋画のように陰影をつけて植物を描くのが田邊教授の好みだからだそう。野宮は中学校に視察に訪れた田邊教授に飾っていた絵をみられ引き抜かれたのだと言います。そして続けるのです。
「槙野さん、絵を笑ったお詫びに一つお伝えします。この教室では植物を愛するよりももっと大切なことがあります。逆らってはいけませんよ」

前回:らんまん第37話「学歴のないよそ者」
次回:らんまん第39話「田邊教授のペルソナ」

らんまん第38話ネットの反応「女の幸せの定義がやはり明治」

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らんまん、“主人公の人生を彩るために準備されたモブ”ではなくて、“そこに生きてる人々(主人公がそこに飛び込んで行って物語が展開する)”一人ひとりがしっかりと描かれているの、本当に良い。
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どうらん
わらじ

やる気まんまん、万太郎

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竹雄
ほんとにいい “旅の仲間” だなあ
気弱になるフロドを叱咤激励し、守る、
頼もしい従者・サムのよう
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お母さんと叔母さんで「寿恵子さんの幸せ」を考えてるけど、その思う像が違うんですよね。
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今日の朝ドラ「らんまん」では、

画工・野宮の
「この教室では植物を愛する事より大事な事がある。逆らってはいけませんよ」
の言葉は、奥が深いなぁ。

自由に出来る万太郎への羨ましさと
これから現実に気付いていく事の虚しさを伝えている。

『規制の中の自由』を見つけられたらいいなぁ。

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リアルに神木君が描いてそうwww
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可愛がっているウサギ用にもらったシロツメクサに照れながら「ありがとう」と言う藤丸さんに、むっちゃんの面影を重ねて二重にほのぼのしてしまった🐇
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今日のらんまんも心にしみじみ沁みたよ〜っ…
色々言いたいけど書ききれない…
特に絵師同士の交流が1番心にきた…

絵の見せ合いっこ…あれやるよね…分かる…わかるよ…あああぁぁぁ!!

絵がうめぇ!

らんまん第8週まとめはこちら

らんまん第38話ネタバレ感想考察「野宮さん田邊教授に引き抜かれたことを後悔してるかも」

・今回、野宮さんが福井の中学校で教師をしていた、そこで田邊教授に引き抜かれたと証言しました。その発言から野宮さんは平瀬作五郎であることが確定しました。
しかし彼も教職にあったものの、大学で学士の資格を取っていないことが彼の地位を下げているようです。植物が好きなことよりも大事なことが逆らわないこと。理不尽ですがそれほど大学に籍を置いたものとそうでないものの差は激しいのです。中学校で教鞭をとっていれば大学の方針にへこへこすることもなく子供たちに教えることのできる先生でいられたのでしょうか。画工として苦労をしている野宮さんは現段階では田邊教授に引き抜かれ、彼の言うままに絵を描くことでしか生計を立てれないことを後悔しているのかもしれませんね。万太郎は現在金銭的には縛られていませんが、そうでなかったらかなりきついものがあります。作中の野宮さんの「逆らわないこと」のセリフは非常に重いですね。
万太郎と野宮さんの立場は近いものがあり、それゆえに見逃せなかったのでしょう。万太郎と2年生組との関係は少しだけ光明が見えてきましたがまだまだ先はながそうです。

 

次回:らんまん第39話はこちら

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