らんまん第110話ネタバレ感想「友の快挙」

らんまん

前回、万太郎(神木隆之介)の帰りを待つ寿恵子(浜辺美波)には様々な変化が起こっていました。土佐から上京してきた山元虎鉄(濱田龍臣)は万太郎の助手になりたいと言い、叔母みえ(宮澤エマ)夫婦からは渋谷で待合茶屋を出さないかと打診されました。そして3か月、万太郎は帰ってきたのです。

らんまん第110話ネタバレ感想「友の快挙」

前回、万太郎(神木隆之介)不在時に十徳長屋には新しい風が入ってきました。土佐から成長した山元虎鉄(濱田龍臣)が上京してきたのです。彼は万太郎の助手になりたいといい寿恵子を驚かせます。
そして「巳佐登」に勤めに出た際は叔母みえ(宮澤エマ)夫婦から、渋谷に練兵場ができるから今からそこに人が集まる。だからそこで商売をしてみろと打診されるのでした。
一方台湾の万太郎は大変な目に遭った様子、三か月の時を経て帰国した彼は台湾での出来事を話し始めるのでした。

台湾から持ち帰った「オーギョーチ」をゼリーのようにして食べながら、自分が熱病に罹ったことを知らせました。陳志明(朝井大智)は献身的に看病をし、台湾の人々も日本人に憎悪を向けることなく寝床を提供してくれたのです。覚えたての台湾語で「ありがとう」をいうと素直に受け入れてくれ、寿恵子が持たせた「日本植物志図譜」を見た台湾の人々は万太郎への警戒心を解いてくれたのです。
「この地方の人々は祖先は大洪水に遭い、この地に逃れてきた。その時北東に旅立った兄弟がいた、彼らはマーヤと呼ばれいつか北東から帰ると言われていた」
陳志明がそういうと、現地の老人が万太郎に声を掛けます。訳すると
「あなたも北東からきた」
と言っていたのです。日本人の万太郎もかつての兄弟だと言ってくれたのです。
そこに、子供が万太郎の図譜と一緒にそっくりな植物を持ってきました。スナゴショウに似てるというそれは土佐にもある、植物で台湾と土佐もつながっているのだと万太郎は笑います。

外を見ると蛍が舞っていました。見とれているとふと陳志明が口を開きました。
「面白いですね。植物学。私も学んでみたくなりました」
彼はそう言ってくれたのです。
万太郎は木箱10箱分の植物を持って帰国、政府の仕事を見事やり遂げたのです。

そして帝国大学では、波多野(前原滉)と野宮(亀田佳明)がついに輝かしい発見にいたります。顕微鏡の先に、イチョウの精虫を発見、波多野は自分ではなく野宮に論文を書いてくださいと言いました。
野宮は自分が画工だと断ろうとしますが、今は植物学者だと言い二人は抱き合い万太郎も祝福しました。
徳永教授(田中哲司)や細田助教授(渋谷謙人)に報告すると大いに褒め称え急いで論文をとあわただしくなります。そして二人が教授室を去ろうとする間際、感極まって徳永教授は涙に震えます。
「日本の植物学がドイツを見返してやれる、あんなみじめな思いは終わりだ、今こそ日本人であることを誇りに思う」
細田もぐっと唇をかみしめたのです。
外でそのやり取りを聞いていた万太郎は、顕微鏡の奥のことなどまだわかりません。自分にしかできないことを模索しひたすら自分の研究に邁進するしかありませんでした。

槙野家にはまた新たな風が吹いていました。寿恵子はまだ妊娠、成長した千歳がは母を思いやりお手伝いが出来る歳となっていたのです。

変わりゆく季節の中、万太郎はそのころようやく台湾での研究をまとめ上げました。細田が「オーギョーチ」の項目をみてなんだこれはと声を掛けてきます。
「面白いでしょう?」
と万太郎が言うと
「面白い、いやそうじゃなくて」
と植物学者の片鱗をみせながら窘めます。台湾にしかないオーギョーチは確かに興味を引くものでしたが、学名に台湾での呼び名が入っていることを咎めたのです。今は台湾を日本化にすることに躍起になっている時勢、向こうの言葉から学名を付けるのは危ないという意見でした。
万太郎は国の方針はわかっている、だから学名だけで残す、幸い名づけは自分だからと反論しますが細田はふざけるな!と激昂するのです。
細田からすれば自分が責任取ればいいとだけ思っている万太郎の視野の狭さに苛立つのは仕方ありません。今植物学教室は、世界の植物学の頂点に立ったのです。万太郎一人の「つまらない」拘りで同じ植物学教室からこんな問題を出すにはいかなかったのです。
しかし台湾を見てきた万太郎は沢山の蹂躙されてきたものを目にし、ここだけは引いてはならない一線だと思ったのでした。
細田は教授を裏切る気かと怒り、権威のない万太郎は自分のすべきことはどこまでも植物学に邁進すること。自分は地べたを這いずりまわります。そう宣言したのです。

決意を新たにした万太郎、その一方で懐かしい顔が東京に来ていました。竹雄(志尊淳)と綾(佐久間由衣)夫婦と子供たちです。

前回:らんまん第109話「若木の成長」
次回:らんまん第110話「また4人で」

らんまん第110話ネットの反応「徳永教授の涙」

Twitter
留学して差別をうけたのは、田邊教授もそうやったんやろな。新種の発見に対する徳永教授の反応は、まさに日本人らしい反応で、The日本人、それが徳永教授。小さな島国の中で仲良しこよしでやってきた時代は終わり、世界の中でどう生きていくか。私も日本出たことないで、わからんなー🙁
#らんまん
Twitter
里中先生世代は、幕末を生き、軍国化しつつある後の世を憂えた世代だけど、万太郎世代は、軍国化する日本を真っ向から背負った世代なんやな。「お国のため」が声高に叫ばれる中で、異を唱えるのは少数派だった世代。ペリー来航は昭和の第二次世界大戦まで、つながっとるんや。。。
#らんまん
Twitter
小さい頃から武士と商人、本家と分家、男子と女子、思想、学歴、田邊教授の不幸、佑一郎くんから教わった差別、植民地支配の現実、人が人を押し除ける場面をたくさん見て、万太郎の心が、信念が再び決まった日だった。わしは地べたを行きますき、素晴らしい宣言だった。
Twitter
竹雄がパパになってる‼️
すごい優しそうなパパだよねえ☺️
そしてパパになってもかわいい(*≧з≦)
Twitter
メイクしたのにらんまんみて泣いた
#朝ドラらんまん
波多野宮!!!!くそう!!熱すぎるぞ!!!
Twitter
そっかー、徳永教授や細田氏が留学から帰国後ドイツ語にかぶれてたり、田邊教授も英語を話せない学生を厳しく叱責してたのは、留学先で酷い差別を受けたから、せめて言葉くらいは流暢に話せるようにしてやろうっていう学生への思いやりだったのかもな。 #らんまん
Twitter
寿恵子が店を持つ理由は「旦那の図鑑を完成させるため」なので、もう主体的にATMになる気満々だもんな
無自覚な泥棒を旦那に持つと大変ね
というか視聴者は最近見ただろう戦闘機開発ニュースと時を同じくして岩崎ルートで台湾行きの話が出ることに何の反応もせんのかいな
#らんまん
Twitter
今日のらんまんは濃い 凄く長く感じる 1時間物見た気分
台湾 現地の言葉 野宮さん波多野さんの大発見 欧米へ留学した人々の口惜しさ 台湾統治時代 万太郎の決意を込めた始めようの言葉 おすえちゃんまたご懐妊 竹雄と綾ちゃんのお子達…見てるこちらの感情も大渋滞 #らんまん
Twitter
「貴方が!論文を書くんだ!!!」

ー「見つけた者が論文を書く、当然だろう」

田邊イズムをしっかり受け継いだのは波多野くんと野宮さんだったな

#らんまん

Twitter
野宮「俺は…画工ですよ…?」
波多野「いいえ、今は、植物学者です!」

握手からの抱擁
朝から泣かすなよ…!!

#らんまん

らんまん第22週まとめはこちら

らんまん第110話ネタバレ感想考察「留学組の喜びよう」

今回、波多野さん野宮さんのコンビがとうとうイチョウの精虫を発見するという快挙を遂げました。しかも裸子植物における初めての精子の発見であり、植物学の頂点に立てる出来事でした。
画工の野宮さんが波多野さんと組んでの発見とはいえ、留学もしていない人間が発見したのですから、当時の植物学教室の質の高さを改めて感じざるを得ません。これはひとえに、田邊教授(矢田部教授)が整備した結果でもあるのです。
また発見者が論文を書く、といい野宮さんに論文を書かせた波多野さんには誠実さを感じざるを得ません。
モデルの池野成一郎と平瀬作五郎の関係性をそのままに描かれていて好印象ですね。

今回徳永教授はこの発見の涙を流しました。当時の日本の差別は本当にひどいもので、作中でも佑一郎が言っていましたね。
日本人の発音は世界でも独特なもので、英語やドイツ語を覚えても発音はどこか変、それだけでいじられたでしょう。留学から戻った徳永教授、様々な苦渋をなめたことは想像に難くありません。
「徳永君も早く世界を見るといい」
かつてそういった田邊教授、皮肉ではなく槙野に寄り添い一人の理想を守ろうとしていると日本の植物学は遅れたままだぞといったメッセージだったのかもしれません。

ただ徳永教授は野宮さんの論文を波多野さんにやらせようとか言うことはありませんでした。その辺がまだ徳永教授らしさが残っているのかもしれませんね。

次回:らんまん第111話「また4人で」

コメント

タイトルとURLをコピーしました