らんまん第20話ネタバレ感想「人生後悔しない選択を」

らんまん

前回、竹雄(志尊淳)や綾(佐久間由衣)と別行動をとった万太郎(神木隆之介)は早川逸馬(宮野真守)にいざなわれた先で濱中万次郎ことジョン万次郎(宇崎竜童)という海外を語るには切っても切れない相手と出会うのでした。

らんまん第20話ネタバレ、感想「人生後悔しない選択を」

前回、海外をその目で見た日本人として名高い濱中万次郎ことジョン万次郎(宇崎竜童)に引き合わされた万太郎(神木隆之介)は驚きと共に心を震わせます。濱中の体験談を書いた書物を読んでいた万太郎にとってはその生き方も憧れの一つであったのです。
しかし、濱中は「帰ってこん方がよかった」とつぶやきます。本がまとめられたのは25歳の時、15歳から23歳まで自由の中にいた濱中はアメリカと日本の違いに落胆したそして26歳の頃には黒船が来航しその前に帰国していた仲濱はスパイと疑われ捕らえられてしまったのです。ペリーやハリスと遠ざけられオランダ語しかわからない通訳が起用されてしまい日本は不利な条約を結ぶことになってしまったのです。自分だけが国の為に動けることがわかっていたが動くことを辞めてしまったそのことを悔いていました。
そして「今となっては自由を憎んでいる、知らんままでいたらこの歳になっても胸の内を掻き立てることはなかっただろう。気鬱の病にかかることもなかった。自分にとって自由とは命そのもの。じゃけんど自分で捨ててしまった」
自由をしらないままでいたらもしくはそのままアメリカに残っていたらと悔しいのです。

万太郎は自分にとって植物がそれだと言いました。「小さな種から芽吹く姿を想うとじっとしてはいられない。本当は鎖を引きちぎってでお小山に行きたい」濱中はその言葉に応え
「人の一生は短い。後悔はせんように。わしもあと1篇で構わんけん仲間と捕鯨船に乗り込みクジラを追いたい。ずっとずっとそう願うてきたけんど老いてしもうた」と。万太郎には非常に響く言葉でした。

一方、竹雄(志尊淳)と綾(佐久間由衣)は万太郎を待ちながら夜店で買った芋けんぴを食べていました。綾の視線の先にまだ夜店から帰りたくないとぐずる孫娘をあやしながら帰っていく祖母の姿が映ります。
それから竹雄は綾にお土産のかんざしを渡そうとしていましたが、綾はこれだけ楽しんだのだからもういい、と言いおばあちゃんの言うとおりにすると決意を伝えてきたのです。
逸馬が女も自由になっていい、そう言っていたと諭す竹雄ですが綾はそれなら竹雄も自分たちに縛られず自由になっていいのだと返す綾。祖母への感謝からすべてを忘れ竹雄は自由にしてやりたいと思う綾ですが、竹雄からすれば、万太郎と綾の為に生きろと言われて育ってきた、二人から離れるなど思いもよらぬことでした。綾がたとえ峰屋から出て行っても忠義は変わらないと決意を向けますが、おおげさやねぇと綾は微笑むばかりでした。

濱中との別れ際、結社に入れと逸馬に誘われますが、万太郎はやるべきことをやると断ります。そして濱中からはその花向けとしてシーボルトが日本の植物をまとめた本が手渡されました。美しい中身に驚愕しますが、1つの花について季節ごとにまとめると言ったことではなくそれは一時しか住まない海外の人間には無理でした。
自分なら緑豊かな地にいて、絵も描けて、英語も読める自分ならできると言い逸馬に傲慢じゃなかとんだ強欲じゃと笑われます。二人は結局夜明けまで濱中の家で語り、佐川に帰る前に一度顔をみせてくれといい別れるのでした。

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らんまん第20話ネットの反応「海外から帰ってきた人に対する現実がつらい」

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万太郎と違って竹雄にも同じものを食べさせる綾さん
…あ、これはデートだからだよねw
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大黒屋光太夫もロシアから帰って来て、幽閉されたんだよな。
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失ったものの大きさは失ってから気付くものだし、気付いた時にはもう遠く手の届かないとこにあるものなのかもね
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自由を知ってしまうと不自由は窮屈。コロナ禍がまさにそれ
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宇崎竜童さんは老いても風格があって怖いな
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自由を知ったジョン万は「自由が憎い」と言った。家業を継ごうとする万太郎。東京で心の友と植物を追究する時間。気鬱の病になるほど自由を憎むジョン万の姿は、万太郎にこのままだと同じ末路になると見せているんだな。話の運びが巧みすぎる。

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らんまん第4週あらすじまとめ

らんまん第20話ネタバレ感想考察「海外から帰ってきた日本人の待遇の違い」

今回、宇崎竜童さん演じる濱中万次郎が、帰国したことを後悔しているという描写がありました。帰国理由はどこかで「家族に会いたかったから」というものを見た覚えがありますが文献が見つかりませんでした。
当時日本の鎖国政策はひどく、5年以上海外で過ごした人間が帰国した場合死罪が決まっていました。彼の場合は10年いましたので当然処刑されても文句はいえませんでした。
ジョン万次郎の前にロシアに漂流した商人・大黒屋光太夫も10年後に帰国しますが、彼の場合は日本との貿易を求めるロシアの使節団に連れてこられたので正式に対国と国の身柄の引き渡しであったので処刑には至りませんでした。当時の女帝エカテリーナ2世とも謁見するほどの待遇を受けていたのもあります。
北方情勢の緊迫について幕府に進言したのもあって大黒屋光太夫は江戸番町の薬草場に居宅をもらいそこで生涯を過ごしています。
それと比べるとジョン万次郎とは明らかな待遇さがあります。情勢もあったと思いますが、民間人からの引き渡しであったことが大きかったのかもしれません。それを想いながららんまんの濱中のセリフを聞くとまた違った見方ができますね。

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