らんまん第33話ネタバレ感想「学歴がひびく日」

らんまん

前回、とうとう東京大学植物学教室へと足を踏み入れた万太郎(神木隆之介)は日本植物学の権威、田邊彰久教授(要潤)と出会います。海外帰りのインテリらしく、スマートな田邊、彼は英語で万太郎に問いかけるのでした。

らんまん第33話ネタバレ、感想「学歴がひびく日」

10時までは話しかけるなという田邊教授が、研究室に来ると一同の空気はピリッとします。田邊は初めて見る万太郎に君は誰だ?と問いかけました。空気にすっかり飲まれてしまった万太郎は、野田(田辺誠一)からの紹介状を手渡します。野田からの手紙には「万太郎は熱意のある若者、便宜を図ってやってほしい」と書かれていました。便宜とはなにか?what do you want(何を望む?)なぜ私たちの元へ来た?と問います。

上手くしゃべれない万太郎は、トランクを持ち出し土佐から持ってきた植物の標本を見てほしい、それで自分が言わんとしてることがわかると返しますが、田邊は私に君を理解しろというのか?と冷たい態度。
そして助教授・徳永(田中哲司)と講師・大窪(今野浩喜)の二人が見る、押し売りはやめろと行く手を阻んでくるのです。これは貴重なものだと声高に叫んでも、君の名前など聞いたことがない誰に師事したのだと言います。万太郎が小学校中退と知ると徳永や大窪以外も失笑する雰囲気です。
「教授と話したければ中学をでて、師範学校を出て、大学を受けろ」ともっともな意見に万太郎は「そんな遠回りする時間はない」と言ってしまいます。それはその遠回りをして今この場にいる学生らを馬鹿にするに等しいもの、金銭的に苦労したこともなく峰屋の当主としてあれこれ優遇されてきた万太郎にとって学歴という初めてどうしようもないものが立ちはだかりました。

田邊もこれ以上はらちがあかないと思ったのか、万太郎の持ってきたトランクの中身を見ると言い出しました。自分は土佐の人にちょっとした恩義があるといい、次は英語で「それにノーブレス・オブリージュという考えがある。地位あるものには義務があるのだよ」と言いました。土佐の片田舎に住む万太郎にはわからぬだろうと思っての対応でした。しかし池田蘭光(寺脇康文)から英語を習っていた万太郎にはすべてがわかっていました。
ほなら結構ですき、と断り、こちらも英語で言い放ちました。「あなた方は黙ってわしが出回に打って出るがを眺めちょったらえい」まさかの英語に愕然とする一同に、万太郎は「自分は小学校は出ていない、子供のころから植物が好きな気持ちはあなた方には引けはとらん、土佐の野山がわしの血肉じゃ。わしはいつまでも外国の手で植物がわかるのではなく日本人の手でこの国の植物をすべて明らかにしたい。その第一歩としてふるさと土佐の植物を明らかに、フローラを完成させた。今日はその土佐植物目録を持参しただけです。調べてもわからないものがあった。新種かもしれません」
大窪は笑いましたが万太郎は真剣に語り、トランクを開きました。学生たちはその中に確かに見たことがない植物があったのです。笑っていた大窪も万太郎の土佐植物目録を見せてくれと食いつき、田邊も万太郎の実力を認めるしかありませんでした。
今日持ってきたもの以外にも500種類の植物の標本がある、東大の植物教室には3000種類の標本があるからそれと付け合わせてもらえないか、そしてそれと合わなければ新種かもしれないのだ、東大でもまだ検定が終わっていない植物も調べるからと交換条件を出しますが、助教授の徳永は異を唱えます。
東大というものは全国から秀才たちが集まるところ、地元の期待を背負った若者たちが集まる日本最高の学義である。将来の日本を担ういわば国の根幹、そこに交換条件を持ってくるとは何事か、徳永の言葉ももっともでした。ここに来るために皆並大抵でない苦労をしてきているのです。

徳永の言葉をもっともだとしながらも、田邊はその条件を飲まざるを得ないといいます。
「I want you here.(私は君が欲しい)」
この温暖な土佐での採取した目録は今後九州などで採取する足掛かりとなるだろう。国家最高の学問機関と言いながら理学部は15人の教授の中で日本人の教授は3人しかいないこれが現実だ。実際コーネル大学の足元にも及ばない。今はロシアに標本を送り調べてもらっているという有様、権威を盾に門を閉ざすよりもっと重要なことがある、一刻も早く充実した研究の場所を作ることが大切である。といい万太郎に握手を求め、手を出しだした万太郎を抱きしめました。
「Mr.MAKINO.君を歓迎する」
感動する万太郎をよそに、徳永と大窪は研究室を離れます。徳永は田邊に頭が固い、一度留学しておいで、と言われ権威に固執した自分を批判されたからです。万太郎は火種になる…徳永はそう予言するのでした。

前回:らんまん第32話「東京大学植物教室」
次回:らんまん第34話「ボタンの君」

らんまん第33話ネットの反応「うどん県民め」

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そういえば、万太郎くんこと牧野富太郎博士を快く迎えてくれた東大教授って矢田部良吉なのか!
#朝ドラらんまん
#らんまん
この人、日本初の近代詩集(※今、我々が知るようなポエム)「新体詩抄」の著者でも有名だけど、本職植物学者だったんだ!?
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らんまんの要潤見るたび「うどん県民め…」って思う
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#らんまん の第10話の蘭光先生の名言響くわ〜
身分がなくなったら、何が残ると思う?
に対して、自分が残る。
自分がどんな人か、みんなそれを探して生きてる。勉強は その助けになる。世の中は変わり続けるけど、だけど あほらしく振り回されてはあかん。道を選ぶのは いつも 自分。
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らんまん東京大学編がまんぷくキャストだらけでなかなか笑えるなー。タカちゃんラバーもだし
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今期の朝ドラらんまんがめっちゃ楽しい。今日も15分(実質14分?)とは思えない物語が繰り広げられた。自分の学位(小学校中退)について告げ、でも思いと積み重ねてきた実績と誇り。憧れでもある東大教授に対しても凛とした態度の主人公がカッコいい..
(でもチャーミングなんだなー)
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試験を乗り越えて帝大へ入った者の描写も忘れない。
明治初期の独特の良さ…最高学府の教授や教室の学徒も万太郎の様な在野の士も学問というものに向き合う時、一人の学究の徒であると云う事を描き出しているのは上手いな。
徳永さんの価値観も価値観…様々なバランスを上手く取っている。

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らんまん第33回ネタバレ感想考察「馬鹿にしてることに気づいてない万太郎」

今回は「小学校中退」で学歴がないことを理由にトランクの中身を確認することすらしてもらえないという状況から始まりました。学歴が無い万太郎はこれまでの研究や経歴を見てほしいと真っ向勝負を挑んだ形で、インテリの田邊教授に対し英語で返すなど、その対応が鮮やかだというネットの反応も多いですが、大学への本来の道筋である、小学校→中学校→師範学校→大学の道筋を「遠回りしてはいられない」と学生や教授の前で行ってしまうのは、その道筋を通って行った人間をこばかにしているのと一緒なんですよね。
伝家の宝刀「野田先生の紹介状」の中身も便宜を図ってやってくれ、でしたので、うがった見方をすると「特別扱いしてやってくれ」になってしまうので、学生や助教授、講師の反発もあって当然です。
今回はやっぱりまだ坊ちゃんなんだなぁという印象が残りましたが、峰屋や後ろ盾がなくなる今後それが尾を引く形になります。せめて峰屋の関係で土佐出身の政治家などの伝手があればいいのですが、それもなさそう。割と、田邊教授のモデルや、徳永教授のモデルは、武家や政界と縁続きであるのでそういうものに事欠きませんでした。徳永助教授のモデル松村教授に至っては父が常陸松岡藩の家老、義弟は九鬼隆一男爵の長男であったりといわゆる中央とのつながりが濃いのです。
当然東大内での発言力も増しますし、縁故のない万太郎にはつらい戦いが始まります。せめて我が強くなければいいのですが…朝から主人公がつらい立場に立たされるのは見たくない…できれば円満に進んでほしいところですね。

次回:らんまん第34話はこちら

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