らんまん第41話ネタバレ感想「舞踏練習会への誘い」

らんまん

前回、万太郎(神木隆之介)は波多野(前原滉)、藤丸(前原瑞樹)という理解者を得て、さらに堀井丈之助(山脇辰哉)の助言を得て植物雑誌を作るという目標を立てました。一方、寿恵子(浜辺美波)は叔母・みえ(宮澤エマ)の差配で思いがけず鹿鳴館を作ろうとしているメンバーに会うのでした。

らんまん第41話ネタバレ感想「舞踏練習会への誘い」

前回、万太郎(神木隆之介)は波多野(前原滉)、藤丸(前原瑞樹)という理解者、そして東大文学部の堀井丈之助(山脇辰哉)からの助言で、日本中に植物について知らしめるには植物学雑誌を刊行したらいいということがわかりました。刊行にむけて精力的に動く3人、しかし出版には田邊教授(要潤)の許可がいるのでした。田邊教授に会うたびに許可を取ろうと走り出す万太郎を波多野と藤丸は猪突猛進で許可をもらいにいってもだめだ。「you see」と言われればそれっきり、万太郎は「you see」の意味を分かっとらん!と必死に止めるのでした。

植物研究に忙しくなると万太郎は白梅堂にも顔を出さなくなっていました。寿恵子(浜辺美波)は道端に咲くタンポポに牧野さんお忙しいのかしらと話しかけます。そこに高藤(伊礼彼方)の秘書と名乗る鹿島(金剛地武志)という男が白梅堂を訪れ、高藤の遣いで寿恵子を迎えに来たというのです。
断れるはずもなく寿恵子は高藤の豪邸に足を踏み入れました。笑顔で歓迎する高藤、遠慮し立ったまま話そうとする寿恵子を、レディを立たせるのは苦手だと優しくエスコート、そして自ら紅茶でもてなしをする歓待っぷりです。
高藤は前も声掛けしたが正式に、舞踏練習会に参加していただきたいと言ってきました。寿恵子は前回来た時に自分には不相応な場であるからと断ります。しかし寿恵子のことを少し調べたという高藤は父のことが原因か?と問うてきます。
寿恵子の父は彦根藩の藩士で御一新ののち、陸軍に入りました。フランス式の軍隊に切り替えるため、乗馬の乗り方すらかわり左側から乗るように指示され、寿恵子の父は落馬が元で死んでしまったのでした。言ってみれば西洋のやり方が御父上を殺した、あなたも西洋を憎んでいますか?そう高藤は問います。
寿恵子は首を振り、父は無理やりに押し付けられて死んだと思いたくはない。父は生前私に本を読んでくれました。冒険や困難に立ち向かうものが多かった。そして新しいやり方を試すならまず自分からという人となりだった。父はただ西洋のやり方に挑もうとしただけだと思うと微笑みました。寿恵子の返答に高藤は大いに満足し寿恵子にはぜひ舞踏練習会に参加してほしいと言います。
母・まつ(牧瀬里穂)の説得もする、これはただ外国人をもてなすために躍るのではない、ただの手段だ。西洋のやりかたで日本が何を手に入れていくのかまだ目標は遠いが、そのためにともに歩く婦人が必要なのだと熱く語るのです。
そうして高藤はクララ・ローレンスという女性と引き合わせました。彼女は西洋の文化、ダンス、音楽を教える教師をしており、夫は宣教師だったが亡くなり、夫の意思を受け継いで一人日本に来日したのだといいます。
驚く寿恵子に高藤はなおも続け、ドレスを着てみませんか?と誘うのでした。

何が何やらわからぬまま、クララにサイズを測られる寿恵子、まさか着てみませんか?と言われてドレスをあつらえてもらうなんて思いもよりません。しかも西洋式のドレスはメジャーで正確に体のサイズを測るというもの、腰のサイズを測るのに女中に帯を外されそうになる寿恵子は悲鳴を上げてしまいます。
クララはすぐに寿恵子の動揺に気づき、英語でドレスが動きやすいこと、自分が軽く踊ってみて、ダンスを楽しむことを教えます。その凛とした姿、楽しそうな表情に元より好奇心の強い寿恵子は魅了されます。寿恵子は微笑んでよろしくお願いしますクララ先生、といい帯を取り去るのでした。

一方、万太郎の楽屋には波多野と藤丸が訪れていました。敬語も取り去りため口で話す間柄になっていた3人の心の距離はとても親密なものになっていました。
万太郎がふと、日本と外国の植物学はそれほど遠いんだろうか、というと、現状標本すらロシア経由で取り寄せないと何にもならない日本の植物学はかなり遅れを取っており遠いだろうと二人は言います。そんな環境下でもし日本の植物学雑誌を作れたら海外の人が読んでくれるというと、万太郎の部屋でこっそり寝ていた堀井丈之助(山脇辰哉)が万さんそれ本気で言ってんの?と笑います。万太郎の部屋は枯草の匂いがたくさんして落ち着くと堀井の絶好の昼寝の場所になっていました。
万太郎、波多野、藤丸、堀井が集まればそこはたちまち少年のように自分たちの夢を語る場になります。どんな雑誌にするのかまだ定まらない万太郎に、堀井は笑いながらも的を得たように辞めたら?と言います。雑誌刊行とするのではなく手書きでちまっとしたのを最初は書いたらどうだというのです。雑誌の刊行はそれはそれは金のかかるもの、堀井の助言は当然のものでした。
しかし万太郎はこれは種まきだ、植物学という種を日本中にまかなければならないと返します。そこにちょうど竹雄(志尊淳)が戻ってきました。波多野と藤丸と初顔合わせの竹雄、双方は丁寧に挨拶をし、万太郎が実家が蔵元だというと藤丸も自分の実家も墨田川の近くで酒問屋をやっていると言いました。
藤丸は、父が言っていた。これから日本の酒蔵は潰れていくんじゃないか?と、時代の変化が、峰屋にも押し寄せていることを万太郎は初めて知るのでした。

前回:らんまん第40話「それぞれの目標」
次回:らんまん第42話「峰屋の窮状」

らんまん第41話ネットの反応「不穏で終わらないで!」

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造り酒屋が作る酒の量(仕込み樽の容量)により酒税が課せられるようになったのは、あの頃か?

売れた量ではなく、樽というのが、明治政府のいやらしさだ。

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「大変」なのは金食い虫の元当主を擁する峰屋固有の問題ではなかったのか…😲
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らんまんの女優さんの着物の着こなし憧れ。明治時代素敵。赤い着物に赤い帯揚げや赤い帯を合わせていて、意外と色がかぶった色合わせしてるんだなと思った。
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クララ先生 お美しい!
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らんまん: 藤丸くんも実家は酒問屋。 そこから得られる日本酒業界動向!?
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高遠と寿恵子の絵面だけで5分以上きてて、そしてクララきて、社交ダンスからの和装からドレス採寸とか、とにかく絵面が美しいだけだわ #らんまん 目の保養ね✨ #朝ドラらんまん
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立った、立った、クララが立った
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ドレス着てみませんかって仕立てるところから?!😂
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すえこさん…レイヤーの血が…(´・ω・`)

らんまん第9週まとめはこちら

らんまん第41話ネタバレ感想考察「酒蔵峰屋と藤丸の実家酒問屋の違い」

今回、藤丸さんの実家が酒問屋であることがわかりました。千住宿周辺は酒問屋が多く熾烈な商売合戦をしていた場所であったそうです。藤丸さんのモデルと言われていた田中延次郎の実家も江戸・千住南組の酒屋問屋であることから 藤丸さん=田中延次郎で間違いないですね。
どのキャラクターのモデルが実在の誰だ、と判明するたびに、当時の東京大学がいかに最高峰で(今もですが)、名だたる人の中で才覚を放った牧野富太郎がいかにすごいかを思い知らされます。

さて今回、藤丸さんが「父が言っていた。酒蔵はこれから軒並み潰れるのではないか」というセリフにかかるのは、これから酒造に恐ろしい重税がかけられることを示唆しています。わかりやすいのは下記のTweetの通りです。

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ちょうど日本酒講座を受講してたので…
・明治から酒造は「免許制(有料)」に
・明治13年に酒造税が酒造場ごとに課せられる
・富国強兵予算確保のため増税(日清日露戦の戦費は酒税から賄ったものが多いらしい)
江戸時代に2万以上あった酒蔵は明治40年には半分以下になってたとか…

今でも酒の販売とか酒の製造には免許が要りますが、明治に入ってから免許制が導入されに料になっています。
元々江戸時代にも酒株を取得したものが酒造を生業とすることが認められていて、酒造株という営業権を持ち酒造鑑札が交付されていました。一旦発行されれば代々続き、原料の米量(酒造米高)により作れる酒の量が決まり、違反すると罰金が科せられると言ったものでした。

しかしこの明治に入ってからの酒税は本当にえげつないものでした。海外からビールやワインなどの洋酒がはいり、日本のものが粗略に扱われ始めた時代、日本酒の売り上げも下がっていました。
代々続いていた酒株はすべて有料制の免許制となり、樽に仕込んだ酒の量でその年の税金が決まるという税制に方向転換したのです。
つまり、酒の味を失敗して売り物にならなくても、その年の売り上げが悪くても、仕込んだ分だけ税金がかけられる…売上なんて考慮しないということです。
当然蔵元である峰屋はこの税金の余波をもろに受けることになります。対して、酒問屋である藤丸さんの実家は、その名の通り問屋さん…いまでいう流通の会社なので余波は受けないので潰れるなんてことは少なかったでしょう。

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明治期、酒税が日本の税収のトップだった時代が結構続く→日本の財政は酒で支えられていた→酒は偉大

こんな書き込みもあるくらい、当時の酒税は恐ろしく高くその期間が長かったというのです。酒造の半数が潰れる、というのは大げさな表現じゃなかったでしょう。次回峰屋パートどうなるでしょうか。

次回:らんまん第42話はこちら

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