らんまん第70話ネタバレ感想「トガクシソウの暗雲」

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前回、万太郎(神木隆之介)は旧友・広瀬佑一郎(中村蒼)と再会、田邊教授(要潤)との関係に悩む万太郎に大きな指針を残すのでした。一方、万太郎と佑一郎の会話を聞いていた寿恵子(浜辺美波)は、夫がいつか留学できるようにとあれこれ思案するもそんな彼女に万太郎は気づかず夜は更けていくのでした。

らんまん第70話ネタバレ感想「トガクシソウの暗雲」

前回、田邊教授(要潤)の提案を断り関係が悪化してしまった万太郎(神木隆之介)の許に、名教館時代からの友・広瀬佑一郎(中村蒼)が訪れました。北海道農学校(現:北海道大学)で土木学を学び工部省に入っていた佑一郎は、アメリカ人の恩師の口添えでミシシッピ川の治水工事に技師の一人として参加すると言うのです。ながく日本を空けるため、万太郎に会いに来たのでした。
佑一郎は、大学がダメならほかの伝手を頼れと頼る相手がいることは幸せだと、博物館の野田(田辺誠一)や里中(いとうせいこう)を訪ねるように促すのでした。
夜半、万太郎と佑一郎の会話の一部を聞いていた寿恵子(浜辺美波)は学歴のない万太郎は留学するのがベストだと思い立ち資金繰りを考えていました。寿恵子はそのことを万太郎に話そうと声を掛けますが、研究に熱中するあまり彼には一切聞こえていません。今日もまた悶々とする夜を過ごすことになる寿恵子、朝目覚めて様子をうかがうと万太郎は机に突っ伏して寝ており何とも言えない気持ちになるのでした。

万太郎は翌日、早速博物館の野田(田辺誠一)と里中(いとうせいこう)を訪ねていました。すぐに会えないと思っていた万太郎でしたが二つ返事で部屋に通され、里中に笑顔で迎え入れられました。残念ながら野田は出張中という里中、新たに見つけたサボテンを楽し気に万太郎に見せてくる姿は相変わらず、東京大学の植物学教室にない温かさがありました。
博物館にはちょうど伊藤孝光(落合モトキ)という青年が訪れており里中は二人を引き合わせることができご満悦でした。伊藤はシーボルトの助手を務めた男・伊藤圭介翁の孫と聞いて万太郎は大興奮、一方伊藤も新種のマルバマンネングサを発見した男・槙野万太郎が目の前にいると聞いて大盛り上がり、子供のようにはしゃぐ万太郎と、笑顔の伊藤を見て里中も満面の笑みを浮かべていました。

万太郎は伊藤圭介から直々に学んだという伊藤孝光に「大学はやはり東京大学ですか?」と聞くと伊藤の顔は途端に曇り始めました。
「なんで泥棒教授がいる大学に行かなければいけないんです?」
と明らかに不穏なセリフ、里中もあわてて言いすぎだと止めにはいります。伊藤はマイシモヴィッチも間抜けだと続け、万太郎はトガクシソウの件かと察します。教授のトガクシソウと万太郎が言いかけて伊藤は激昂します。
田邊教授が新種と発表したトガクシソウは、もともとは孝光の叔父が見つけ、祖父・父・孫の孝光の三代で追いかけたもの、そして検品し名づけロシアに標本を送っていました。しかし田邊教授が同種をロシアに送り自分が先に発見したようにふるまい、またそれが認められようとしていたのです。
伊藤孝光が去った後、里中はことの経緯を話し、田邊教授の方はまだ標本が足らないのだろう?孝光のほうにもまだ分があることを示しました。そして田邊教授は一連を知っており、ずっと気を揉んでいるだろうと言うのでした。

一方、田邊教授は万太郎の件、トガクシソウの件、そして大学での立ち位置で思い悩みつつ帰路についていました。
雨の中庭先で待つ妻・聡子(中田青渚)はどうしてシダが好きなのか?と問いました。
シダは花も作らない、種も残さない、だが花が咲く植物よりも地球に存在していた、太古の昔胞子だけで増えるシダは植物の覇者だった。シダは地上の植物にして永遠の…そう言いかけて教授は止まりました。
な、わからないだろう?とすべてを理解できない妻に微笑みかけました。さして気にした様子もなく立ち上がる田邊でしたが、聡子は自分には微笑みながらも夫には自分のわからない苦悩があるのだと気づくのでした。

そして万太郎も雨の中、里中先生との会話を思い出しながら駆け抜けていました。自分は学歴も留学経験もない、まして伊藤家のような植物学の大家の人間でもない、そんな自分が人に認められる方法が存在するのかという問いに里中はあるよと答えました。
「本を出せばいい、植物学に携わる誰もが認める植物学の本を。君の知見、発見を存分に披露するといい。そうすれば皆君を認めるよ」
暗闇を迷走する万太郎にとってそれは大きな答えだったのです。

出版に向けて新たな熱意をもって帰宅した万太郎でしたが、寿恵子は不満顔で、夜の研究を控えてくれといって来ました。寿恵子にとっては万太郎が休みなく動き回る姿は心配であり、自分との会話の時間すら取らないダメ男です。わしは平気じゃき、なんて続ける万太郎に「竹雄さんからの申し送り」として説教を続けます。
「昨日もおとといもおやすみなさいといっても振り向いてくれなかった」と言われ万太郎は驚きます。それすら気づかないほど熱中していたのです。
もう一度お休みなさいと言ってくれと懇願すると答える寿恵子に万太郎は態度をあらためることにしました。しかしそこは万太郎、寿恵子が朝起きると植物と一緒のように、まつげが長いのう、産毛がこうでああでと観察していました。寿恵子は朝から植物みたいに観察しないで!と悲鳴を上げる羽目になるのでした。

前回:らんまん第69話「旧友のアドバイス」
次回:らんまん第71話「拓く者と奪う者」

らんまん第70話ネットの反応「登場人物がみんな可愛いのはなんで」

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こんなふうに(4枚目)綺麗に寝てられる自信無いから、寝てるとこ起きるとこ人に見られたら超( ⌯᷄ω⌯᷅ )ヤダァ
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#らんまん 70話
田邊教授は覇者になりたいんだな。
田邊教授が植物を研究してるのは、日本ではまだ未開の分野で、この分野を研究すれば自分が第一人者になれるから?と思ったからなのでは?とも感じる。
だから出会えないのでは?
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昔大好きだったドラマで
要潤さんの子供時代を落合モトキさんが演じてたんですよ😄
それ思い出して朝から⤴️⤴️
お二人の共演シーンは見られるのかな?楽しみです😊
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里中先生かわいい……
田邊夫婦かわいい……
新婚牧野夫婦めちゃくちゃかわいい……
とかわいいしか頭が考えられなくなる朝ドラ、らんまん🤤
#朝ドラらんまん
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聡子さんもわかったふりするでもなくわかりませんと言うところが正直で聡明なんよね田邊教授もそんな聡子さんに心配かけたくなくて気遣ってるんだろな #らんまん
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らんまん(70)伊藤翁の孫に対する万太郎の反応がヲタ色濃くてほんと寿恵子といい夫婦。戸隠草にも大人の事情がみちみちと。伊藤家と田邊教授の明暗はどうなるマキシモ。しかし教授の聡子への微笑みは反則でしょう惚れてまうがな。それにしても万寿夫婦の可愛さよ。末永く観察されちゃいなよ!
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本当に寄り添ってくれるのは聡子さんだけなのか、田邊教授…
学者の孤独 #らんまん
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万太郎が新種を発表するには本を出せばいいと里中先生が道を照らすと同時に 金管楽器のファンファーレが響く。綾さんから渡された千円の使い道が見つかったかな。石版印刷の技術も活きてくる。 #らんまん #朝ドラらんまん

らんまん第14話まとめはこちら

らんまん第70話ネタバレ感想考察「トガクシソウ事件は里中のアドバイスが正しかったことを示す事件」

今回のトガクシソウ事件は「破門草事件」と言われ植物学会では有名な事件です。今回出てきた伊藤孝光のモデル伊藤篤太郎は、田邊教授のモデル矢田部教授より1年早くトガクシソウの標本をロシアのマキシモヴィッチ博士に送っていました。
しかしそこで見落とされたようで、翌年に送られてきた矢田部教授のトガクシソウの方が新種であると勘違いされてしまいます。
伊藤孝光は東大生ではありませんでしたが、本草学者の権威の孫であり、私費でケンブリッジ大学に私費で留学しており、富太郎よりは立場のある人間でした。東京、愛知、鹿児島で教鞭をとるようになり、トガクシソウ事件の前年には徳永教授のモデル、松永教授とも沖縄の琉球植物説を発表するなど東大の植物学教室とは縁を持っていた人物です。

彼は立ち回りがうまく、マキシモヴィッチ博士側では旗色が悪いと思ったのか古巣イギリスの植物学雑誌「Journal of Botany, British and Foreign」でトガクシソウを発表、その発表がマキシモヴィッチ博士より早かったため学名が認められました。矢田部教授は激怒し、東大植物学教室への出入りを禁じられたものの、伊藤篤太郎とトガクシソウは「日本で初めて学名を付けた人物」となり「日本人により学名をつけられた最初の植物」となったのです。
矢田部教授が部ちぎれるのもわかりますね。

このことからわかるように、雑誌に掲載する、本にするというのは有効な手段であったことがわかります。今回里中先生は万太郎に本をだせといったのは、的確なアドバイスであったことがわかりますね。

次回:らんまん第71話「拓く者と奪う者」

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