前回、在野の植物学者となった万太郎(神木隆之介)、彼が様々な人々と縁を紡ぐ間に十徳長屋にも変化が訪れました。皆結婚や新たな職を得て別の場所に巣立っていったのです。すっかり様変わりした十徳長屋を波多野(前原滉)と藤丸(前原瑞樹)が訪れた際、槙野家にはいかつい顔の借金取りが訪れたのでした。
らんまん第97話ネタバレ感想「寿恵子の話術」
前回、山元虎鉄(寺田心)からつないだ縁は全国の教職との交流につながっていきました。
そんな万太郎に、丈之助(山脇辰哉)は彼が植物収集に困らないように新聞広告に掲載する文章「植物を送ってくれたら名前を教えます」という文言を手渡してきます。それは東京専門学校の講師となり所帯を持つことになったため十徳長屋を去る丈之助からのとてもありがたい「お餞別」でした。
以降万太郎は標本にこまらなくなります。
十徳長屋にはほかにも変化が。福治(池田鉄洋)とゆう(山谷花純)は所帯をもち、小春(山本花帆)は女中奉公にでるので十徳長屋を引っ越し。さらに、倉木(大東駿介)一家も、運送業に転職が決まったので社員寮に引っ越していきました。
すっかり空いた十徳長屋、万太郎はりん(安藤玉恵)に空いた長屋を植物倉庫に使わせてもらうのでした。
そのようにそれなりに充実した日々をおくり3年、波多野(前原滉)と藤丸(前原瑞樹)が来訪します。しかし槙野家には変化が。そう、とうとう資金繰りが付き、借金取りに追われる日々だったのです。
借金取りが来ると、寿恵子(浜辺美波)は軒先に赤い旗を飾り万太郎を隠すのが通例でした。借金取りと対峙するのは寿恵子で借金取りとのやり取りは文字通り「寿恵子の戦場」だったのです。
どんな理由で来たかお分かりですよね?と聞く借金取りの磯部(六平直政)、寿恵子は微笑んで「もちろんです。いらっしゃいませ」と迎え撃つのでした。
借金の証文の価格は二百圓、槙野家にはとても出せる金額ではありませんでした。寿恵子は自身の夫が植物学者で新種の植物を次々に発表する世界でも注目される学者であることを伝え啖呵を切り磯部と相対します。
一方万太郎はただ別の部屋に隠れるばかり。借金の額がいかほどかも知らない様子です。万太郎と一緒に隠れた藤丸が、田邊教授の年俸が三千圓を超えていると言うと万太郎は目を見開きます。
それは植物学者としての仕事を半ばあきらめた教授が自身の研究を犠牲にして政府や女学校などの仕事をした結果の報酬でした。
寿恵子はあわや借金のカタに売られそうになるも、独自の話術を展開していきます。万太郎の植物標本を見せ、その精巧さを磯部に見せつけます。
磯部も万太郎の凄さが何となくわかってきたところに、版元さえも見つかれば利益も上がり借金がかえせる、磯部様もう200園投資してくれませんか?という驚きの提案でした。
一方、世情はどんどん変わっていっていました。田邊教授(要潤)の最大の理解者であり支援者でもあった森有礼 文部大臣(橋本さとし)が暗殺されたのです。彼は英語をもっと教育に取り入れ海外と渡り合うことを推進していました。
彼の政策は日本語を残しつつ英語をいれるものでしたが、英語教育にすべてを変えるとマスコミが誇大広告をしたため反感を買いついに暗殺に至ったのでした。質屋の中尾(小倉久寛)は気に入らないから殺すなんて幕末と変わらないと新聞に投稿、世を憂うのです。
槙野家に借金取りが来ているとしらない中尾が、質入れしている品物の期日が過ぎたので流すことを伝えようと十徳長屋を訪れます。
そこで磯部とすれ違う中尾、あまりの迫力に腰をぬかします。中尾が出て行ったあとは槙野一家や藤丸波多野が出てきて、寿恵子が返済の期日をすぎてごめんなさい、お金ができたから万太郎の背広だけでも返してくださいといって来ました。
そう、とうに期日はすぎていて、一声もかけずに質流ししてもよかった槙野家のモノを中尾は情けで残していたのです。質屋としては何の儲けにもならないこと、槙野家はこのような人たちにも助けてもらっていたのでした。
そしてそのころ、アメリカから佑一郎(中村蒼)が帰国していました。彼は十徳長屋の万太郎を訪ねてきたのです。
前回:らんまん96話「ミントのように縁を増やして」
次回:らんまん98話「自由の国の闇」
らんまん第97話ネットの反応「お寿恵ちゃんはたくましいのに万太郎はよ」
さすが軍師!軍師おすえ
#らんまん
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寿恵子、まさか万太郎の背広のために更に借金を?
😭😭😭😭😭😭😭😭
#らんまん #朝ドラらんまん
つうかこんなことまで寿恵ちゃん任せたぁ〜どういうこっちゃ💢
#らんまん
いいコントラストだ…
竹雄と佑一郎を並べて、女性たちにキャーキャー言わせたい♡
#らんまん
らんまん第97話ネタバレ感想考察「寿恵子の借金取りエピソード」
らんまんでは槙野家の金回りをかなりマイルドに描いていますね。この時期に夫はほぼ無職で本の売り上げだけで暮らすというのは借金をしても不可能です。
借金とりが来た時に、赤旗を軒先において万太郎に帰ってこないように知らせていたというエピソードは本当で、のちに出てきますが当然借金だけで生活を回すことは出来ないので寿恵子は料亭を経営することになります。
料亭といえば聞こえがいいですが、渋谷の荒木山(現:渋谷区円山町)に「待合」を開きました。いわゆるその…男性のお客に女の子がお相手をするところですね。
今でいう花街におけるお座敷、といった方が良いでしょうか。お座敷に芸者さんをよんでどんちゃん騒ぎのあとは奥座敷に行けば当然男女の…はあったわけです。
浜辺美波にその役まわりはさせれないということか、作中では叔母のみえが料亭を経営し、仲居として働くというかたちで進んでいきます。
金銭的不自由から始めた料亭ですが、この件も後に大学で万太郎の足を引っ張ることになります。東大の研究者の妻がいかがわしい料亭を経営なんて、と当然後ろ指をさされることになるのは皮肉な話です。
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