らんまん第77話ネタバレ感想「心優しい者の迷い」

らんまん

前回、東京大学植物学教室にもたらされたのは田邊教授(要潤)が命名に命を懸けていたトガクシソウが、伊藤孝光(落合モトキ)により先んじて世界に発表されるという衝撃の報でした。誰が先に発表するか、発表されれば研究は無駄になるという現実に、平和主義者の藤丸(前原瑞樹)はすっかり心を折ってしまうのでした。

らんまん第77話ネタバレ感想「心優しい者の迷い」

前回、万太郎(神木隆之介)が見つけたヤマトグサの発表に湧いていた東京大学植物学教室は、田邊教授(要潤)が命名すべく心血を注いでいたトガクシソウの発表を、伊藤孝光(落合モトキ)に先に世界に発表されてしまったという衝撃の報に動揺を隠せないでいました。
伊藤孝光の東大と反目し在野の植物学者となるという研究者として人生を棒に振る羽目になっても、トガクシソウの命名権は渡さないという伊藤家三代の執念に息を飲むしかありません。
たとえ自力で見つけて何年もかけた研究であったとしても、先に発表されてしまえばその研究はあちらのもの、そんなしのぎを削るありさまが現在の植物学の世界でした。
心優しい平和主義者の藤丸(前原瑞樹)はそんな世界に身を置いては心が持たないとすっかり疲弊し外に出て行ってしまいます。一方、藤丸のバディともいえる波多野(前原滉)は厳しい顔、今は学生だが自分たちが卒業すればそれが仕事になる折れていてはいけないと彼を危ぶむのでした。

万太郎が帰宅すると、寿恵子(浜辺美波)は寝込んでいました。妊娠三か月の寿恵子はつわりやだるさで参っていました。何か食べたいかと聞くと「文太さんのかるやき」と答えまた寝てしまうのです。
りん(安藤玉恵)にかる焼の作り方を聞いてみましたが、すべてを知るわけでもなく、そのうち膨らみ方が忍術のようだと言いだし、久兵衛(住田隆)作り方を聞くときには忍術の話に切り替わっていました。

そこに藤丸(前原瑞樹)が訪れ、義姉が妊婦の時食べていたという別の芋を油で揚げる料理、今でいう少し太めなポテトフライを作ってくれました。
銭湯から帰ってきた丈之助(山脇辰哉)と舌鼓をうつとそれは絶品でした。つわり中の寿恵子にもふるまうと食べられると完食することができたのです。

寿恵子は休み、万太郎が心から礼を言うと藤丸は自分にもできることが一つくらいあってよかったと微笑み、万太郎も藤丸は誰よりも優しいのだと返しました。
長屋の中庭では、福治(池田鉄洋)とゆう(山谷花純)、丈之助の三人がポテトフライを肴に晩酌をしていました。そこに招き入れられると藤丸は「大学を辞めようと思っている」と言い皆を驚愕させました。
論文も進んでいないし、学者になりたかったわけでもないのだという藤丸に、丈之助は「なら落第したら?」と言い小説を書くために落第したと暴露します。しかも根津遊郭の大八幡楼にいる女とねんごろになってその女の見受けの為に小説を書いていたと言い、さらに皆目をひん剥きます。
しかしそれは女の常套句だとゆうと福治はあきれ、よくわかっていない万太郎だけは応援するのでした。
そして落第は良いだろう!時が稼げる!と藤丸に振るのですが、藤丸はもうそもそも大学に行きたくない、あそこは戦場、俺がのんびりしている間にいつの間にかそうなっていたと嘆きます。
波多野(前原滉)は一生を研究に捧げると腹を決めている、大窪(今野浩喜)も万太郎と研究して明らかに変わった、自分には何もなく下級生にも示しがつかない、いない方が皆のためになる、藤丸の発言にゆうは激昂します。
その言い方は大嫌いだと。いらない理由かき集めても無駄、いらない理由を100個集めても結局忘れられない、つらいままだよ。自分は離縁されたとき子供は置いてきた、裕福な商家で子供は跡取り、大事に育ててもらえる、自分が引き取って女手一つで育てても苦労するだけ。そういう理由を300個作っても心が痛いままだ。
だからあんたも腹くくりな、とどまってもつらい。逃げても痛い、どっちにしても引き入れるんだよ、理由かき集めてるくらいなら絶対後悔すると叱咤しました。
しかし藤丸は、大学を辞めたら勘当、大学どころか親も失う、だけどあそこにいたら窒息する息の仕方も忘れそうなんだ、といい小さい声で万太郎に助けを求めるました。どうにもならない藤丸の心情を見て万太郎は絶句するのでした。

前回:らんまん第76話「トガクシソウの結末」
次回:らんまん第78話「日本植物志図譜・ヤマザクラを載せて」

らんまん第77話ネットの反応「藤丸の塩の振り方」

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#らんまん【新種の発表は一刻を争う】戸隠草 以前に 私達は このことを #とと姉ちゃん で学んでいます。葉っぱのあんちゃんこと星野武蔵もまた、ゲラニウム・カロリニアヌムの発見において一歩遅れをとりました。その時 彼を出し抜いたのは牧野富太郎博士。即ち槙野万太郎その人です。#朝ドラらんまん
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これだけ出てくる義理のお姉さんがとても気になる
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高い位置からの塩振りw
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禁断の味を知ってしまった若者たち…🍟
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おりんさん、そのあとなんかが大事なんですよ!
忍術、白い粉・・・なんか怪しいもの作るみたいになってきた・・・w
師匠、この際伊賀とか甲賀とか関係ないですw
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油、高価だったろうに
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おゆうさん…

らんまん第16週まとめはこちら

らんまん第77話ネタバレ感想考察「この頃の油めっちゃ高価でっす…」

今回のらんまんは、今の植物学教室に悩んだ藤丸が十徳長屋を訪れ、つわりになやむ寿恵子を救い、長屋の面々に自分の心の悩みを披歴するという回でした。
現代では、おなじみのポテトフライ、ひょっとしてポテトチップスかも知らないものに皆うまいうまいと舌鼓を打つシーンでしたが、そこで藤丸の育ちの良さが垣間見えました。

この頃の油はなんと、米一石(150g)に対し菜種油二斗建(36リットル)の利率は8割強、現在のほぼ10倍だそうです。
加えて1両が13万円程度だったので菜種油二斗建(36リットル)用意するとなると40万円以上かかるんですね。過程で使う程度ですから何度も使うことを見越して1リットルとしても4万近くはかかったのではないでしょうか。

http://www.abura-ya.com/kobore/kobore06.html

藤丸の家も酒問屋なのでやはり一般家庭に比べて容易にその価格でも手に入れることができたと思います。妊婦だった義姉の為に用意されていたというポテトフライ、藤丸が作り方を覚えるほどですから、しょっちゅう振舞われていたのでしょう。
作中で語られませんが藤丸も万太郎と同じいい家のお坊ちゃんで、あまりお金に糸目がないのかもしれません。
しかしらんまんは牧野富太郎がお金に苦労したという逸話があるにもかかわらず随所にお金を使うシーンがありますね。これ以降寿恵ちゃんが苦労するのをおもうともう使わないで―と思ってしまいます。

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