前回、十徳長屋を訪れた藤丸(前原瑞樹)は、つわりで苦しむ寿恵子(浜辺美波)につわり用に揚げ芋を振舞う一方で、万太郎(神木隆之介)に自分の進退について相談に来たのでした。大学を辞めようとする藤丸に万太郎は同声をかけるのでしょうか。
らんまん第78話ネタバレ感想「日本植物志図譜・ヤマザクラを載せて」
前回、つわりに苦しむ寿恵子(浜辺美波)に何を作ってやればいいのかと悩む万太郎(神木隆之介)の元に、藤丸(前原瑞樹)が訪ねてきました。義姉が妊娠中に食べていたという揚げ芋を振舞われ、寿恵子も十徳長屋の人々もそのうまさに感嘆するのでした。
そして藤丸は、研究を競い合う大学の空気に疲弊し、大学を辞めようと思っていると万太郎に相談してきました。ゆう(山谷花純)は理由をつけて逃げても後に後悔するから腹をくくれと叱咤し、藤丸自身も退学したら親からも勘当されるのはわかっている、だけど今大学にいたら自分は窒息する息の仕方も忘れそうだと万太郎に助けを求めるのでした。
万太郎は藤丸の心内を知らなかったことを詫び、藤丸も万太郎ほどあそこにいたい人はいないのにとこんな話題をと目を伏せます。藤丸にとって万太郎は運のいい人間であそこにいてもうまくいく、自分とは違うのだと言う思いがありました。
万太郎は人と草花は一緒だ、優しい人楽しい人いっぱいいる。だが同じ人は一人としていない。中でも藤丸は人の痛みがわかりすぎるほどの性分でその分競い合いは無理、息も吸えなくなるそれが藤丸の特性だといいます。特性を知ったからにはその対処法をみつける、徹底的に誰もいないところを探せばいいと言います。
ゆう(山谷花純)が最初の一人になれってこと?と聞くと万太郎は頷き、それならば争いが生まれない、まずは大学を休んでじっくり考えたらいいと休学を示唆し微笑むのでした。
確かに今の植物学は競う相手が国内外に多すぎたのです。
ゆうはなら藤丸は逃げるのではなく探しに行くんだね、逃げると探すでは全然違うんだよと慰め、福治や丈之助も応援するのでした。
帰り際、万太郎もまた胸の内を話します。自分こそ藤丸の言葉が胸にささったと、自分は草花の名前を付けることに執着をしている人間だというと、藤丸はそれでも万太郎が好き、名づけに関しては伊藤家の孫と一緒だとは思ってはいないと。
そして今度は万太郎を観察させてくれと言い、万太郎の植物採集旅行についていくと提案するのです。
翌日、さっそく藤丸は田邊教授(要潤)に休学を申し入れました。休学してどうするのかときく教授に、万太郎を観察しようと思うと伝えると藤丸の意図がわからない田邊教授は驚くほどくだらない、と言いますが怒鳴りつけはしませんでした。
藤丸と入れ違いに万太郎が郵便物を持って入室すると、田邊教授は万太郎が発行した日本植物志図譜を手にし、世界でもお前ほどここまで描ける人間はいない、自らの手で自分の名を挙げた学会でお前の名前を知らない者はいないと言いました。
そしてヤマトグサの発表と並行しての刊行は大変だったろうと問うてきました。万太郎は石版印刷機を購入したこと、家の壁を壊したことなどをはなすと「そこまで私に頼るのは嫌だったか。トガクシソウはさぞ愉快だったろう」と言葉をぶつけてきました。
万太郎が留学前の伊藤孝光(落合モトキ)に会っていたことも嫌味を言いましたが、トガクシソウなどどうでもいい、お前を一学者と認めてやる、しかし私はこんなことでは揺るがないと厳しい顔で万太郎に告げるのでした。
夏、寿恵子は妊娠7か月に入っていました。休学した藤丸は万太郎の「日本植物志図譜・第二集」の刊行に向けて精力的に手伝っていました。美しいヤマザクラの絵が表紙です。
寿恵子は歌舞伎の「桜門五三桐」一説を唱え「絶景かな絶景かな」と植物絵を眺めます。その時胎動が起こり、夫妻は微笑み来年は三人で花見に行けると微笑みます。しかし万太郎はその時期は採集旅行に行くことに、寿恵子の身を案じていました。
なにかあったらみえ叔母さんをたよれと言いますが、万太郎と結婚してから絶縁状態でした。許してくれるかなと寿恵子はいいおなかを撫でるのです。
日本植物図譜・第二集は無事完成、植物学教室の面々にもお披露目されました。波多野(前原滉)はもうすぐ卒業し、助手として残る、そして大窪(今野浩喜)は助教授に昇格します。波多野は藤丸を案じ藤丸を頼むといってきますが、万太郎は旅行が終わったら三人で牛鍋屋に行こうと肩をたたくのでした。
前回:らんまん第77話「心優しい者の迷い」
次回:らんまん第79話「図譜の波紋」
らんまん第78話ネットの反応「ほっぺにちゅーやん」
波多野くんの友を想う気持ちに涙出た。
きっと植物学教室で良い助手になりそうですね。
万太郎さんだけでは分からない着眼点を古典の嗜みがある徳永助教授が助言してくれるのいいな。
なんでだろうね
#らんまん
深まる田邉教授との溝
らんまん第78話ネタバレ感想考察「研究に集中できない田邊教授が成果が出なくて当然かも」
今回、めでたく藤丸に道を示し図譜も順調に発行した万太郎です。徳永助教授からも漢数字はやめて英数字にしないと外国の人が読めないぞとアドバイスをもらうなど皆に一定の理解を得ることができました。
一方で田邊教授はどんどん追い詰められていきますね。考えたら植物の研究しかしていない万太郎と、授業、政府の仕事、植物学教室での差配、女学校の設立の協力など、田邊教授は万太郎の倍以上の仕事をしてるわけです。
万太郎と同じ成果が出せるわけもないんです。しかし性格が災いしてどんどん植物学教室での立ち位置が孤立している感、万太郎ほどの人間が植物学教室にいなければこんなことにはならなかったという心理に到達しそうで、次回以降の暗雲を感じてしまいます。
これがもし万太郎がただの学生であったなら、師として褒め称えて素直に送ってやれたのではないでしょうか。
イレギュラーなものは認められないのは日本人のサガですが、教授にもそんな思いがあったのかもしれませんね。
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