らんまん第99話ネタバレ感想「離れていても交わる二人」

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前回、アメリカから帰国した佑一郎(中村蒼)は十徳長屋を訪れ万太郎(神木隆之介)との再会を喜びました。
アメリカの地で様々なことを学びながらも、黒人、アジア人、アイルランド人に対する人種差別を目の当たりにし自由の国の闇も同時に見てきました。であるからこそ植物に優劣をつけることをしない万太郎の存在は貴重であると賞賛するのでした。

らんまん第99話ネタバレ感想「離れていても交わる二人」

前回、十徳長屋を訪れた佑一郎(中村蒼)。アメリカで土木工学をさらに学びながらも、人種差別という自由の国の闇に触れて帰ってきました。英語が喋れて技師として働ける佑一郎への差別はほとんどありませんでしたが、黒人、アジア人、アイルランド人への差別は熾烈を極めました。
そんな体験をしていた佑一郎にとって、雑草一つ、花一つも差別しない万太郎(神木隆之介)のような存在はとても得難いものだと実感するのです。
万太郎は大学を追われ、在野の植物学者となり果てていましたが、「国、人種、それぞれにどう生きるか、そこに優劣はない。おまんはこれからも変わりなや」佑一郎は心からそうエールを送るのでした。
一方、田邊教授(要潤)はどんどん苦境に立たされていました。尊敬し最大の理解者であった森有礼(橋本さとし)文部大臣が英語教育の熱心さから反感を買い暗殺されたのちは、田邊も主流から外されていたのです。
女学校の廃止を新聞で知るありさま、美作(山本浩司)からも馬鹿にされ始めるのです。

浴びるように酒を飲む田邊を聡子(中田青渚)は、これでようやく研究に打ち込めるではありませんか。政府のお仕事も旦那様は目いっぱい働かれました。いまやっとやりたいことだけをできるではないかと諫めるのです。
「旦那様は昔シダが好きだとおっしゃっていました。花も実も咲かせない。それでもシダは地上の植物の始祖にして永遠」
イエール大学で学び、植物学を日本に広めた田邊教授、彼が始めた植物学は万太郎やほかの面々が受け取って大きな花を咲かせようとしている。
「あなたが始めたんです」
聡子は微笑み、田邊教授は妻の手を握り「ありがとう」とほほ笑み返したのでした。

田邊教授は翌日研究室に行き、部屋の中にあったバイオリンや文学書を仕舞いました。海外の文化を日本に浸透させねばらないといつも触れていたものでした。
研究室は報道を知り重苦しい空気になっていましたが田邊教授は穏やかな顔で入室し今年の採集旅行は自分も同行しようと言います。さあ植物学を始めよう、そういって授業にはいるのでした。
田邊邸では聡子と娘たちが話していました。外に報道陣がまだいることを不安がる娘たちを、お父様は強い方だけどそんなお父様をお守りできるのは私とあなたたちよと言い含めて安心させ、報道陣の前に聡子自ら出ていきひるむことなく堂々と話しだし、田邊教授の妻、にふさわしいふるまいをみせるのです。

一方、万太郎の元には虎鉄(寺田心)から大量の植物が届いていました。その中には万太郎も見たこともない植物が、また新種かもしれないものでした。

時同じくして、四国に採集旅行にでた田邊教授は万太郎が虎鉄に送られたものと同じものを見つけていました。田邊教授もまたこれが新種ではないかという結論に達し嬉々として研究を始めるのです。
野宮(亀田佳明)が「教授のあんな顔は初めて見た」というほど。
大学内での権力争いに敗れた田邊教授でしたが、彼はとても充実していました。ある日、田邊教授は海外に向けて宣言するのです。それは植物史に刻まれる大きな宣言でした。

前回:らんまん第98話「自由の国の闇」
次回:らんまん第100話「権力争いの代償」

らんまん第99話ネットの反応「始祖にして永遠がここで活きる!」

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田邊教授ん家の女中も聡子さんへの態度だいぶ変わったな
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「始祖にして永遠」聡子さんが田邊教授にかけた言葉に心震えました🥹✨
植物の始祖であるシダと日本の植物学の始祖である田邊教授を結びつける素晴らしい言葉✨✨
田邊教授がシダを好きと云う設定がここで生きてくるんですね😍👏
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何年も自ら植物採集には行ってなかったのが分かるホコリの被りよう…田邊教授の嬉しそうな顔が良い😊
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この朝ドラはほんと、手で表現してくるの巧い!
今回はキュッと握られた聡子ちゃんの両手!!
きっとこの手の中に田邊教授も宿してる!!!!
#朝ドラらんまん
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ねぇえええええ見た?????
雨に濡れながらもわかる、田邊教授の
頬をすうっと伝う涙!!!!!!!!
んも〜〜〜〜〜なにこれ!!!!天才なの??????
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憑き物が落ちたかのような、清々しい田邊教授の顔。#朝ドラらんまん
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浜辺美波急に百ちゃんが来たから素で笑ったな お子さまアドリブもっとやって#朝ドラらんまん
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新種かもと興奮してめちゃくちゃ英語話すユーシー。#朝ドラらんまん #らんまん
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修学旅行で伊予の石鎚山へ行きました

こてつ君も植物オタクへ

あわわ💧田邊教授とかぶる発見

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NHK朝ドラは要潤さまをとことん闇堕ちさせるつもりか😱
#らんまん

らんまん第20週まとめはこちら

らんまん第99話ネタバレ感想考察「この時代の著名人って結局みんな上流階級・そしてよく出る鳩山家の名」

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聡子さんのモデルの順さんの妹はあの民俗学者、柳田國男を婿としています。つまり史実に即せばユーシー夫妻は柳田國男の義兄と義姉であり、柳田國男が懇意であった森鴎外や島崎藤村とも交流があったかもしれない。シダ屋敷の明暗入り混じる明治浪漫世界を妄想してしまいます。。
#朝ドラらんまん

上記のように、当時の教授は勉強ができるだけのただの一学者、ではなく出身や学歴そして結婚によって様々な著名人が縁をつないでいます。
史実の矢田部教授は西洋文学に傾倒していましたが、相婿の柳田国男と文学に対して弁論を交わすなんてこともあったかもしれませんね。
美作教授のモデル箕作佳吉も兄が菊池大麓であり、この菊池大麓は東大の総長、そして文部大臣、枢密顧問官、貴族院議員というVIPです。この菊池さんとの折り合いが悪く矢田部教授は後に東大も追われることとなります。

面白いのは矢田部教授(田邊)の理解者であった森有礼と箕作教授(美作)と菊池の従弟が福沢諭吉らと一緒に「明六社」という啓蒙学術団体をつくっていたということ。てっきり仲が悪いものだと思っていたんですが、どこかでつながっていたりするんですね。
この当時は幕末の頃の家の格や財政状況もありますから、どうしても一定水準以上の勉強をさせようとすると同じ一族から優秀な人材が出るので、庶民からいきなりというのは少ないのでしょう。

ちょこちょこ見え隠れする鳩山家の名

鳩山家は明治には名の知れた名家だったというのは皆様ご存じで、近年だと首・と法務大臣を輩出した家なのは有名。
らんまん内でも、田邊(矢田部)教授と聡子(順)さんの結婚に際しての媒酌人は鳩山家であったことは聡子さん登場時の回で書いたと思います。

美作教授(箕作)の兄の菊池大麓の娘は鳩山秀雄(首相鳩山一郎の弟)の妻となっており、ちょいちょい「鳩山」の名前が出てきます。
これは明治時代当時生きていた「鳩山和夫」がイエール大学などを出た秀才であり教育の現場で活躍し後に議員となったこと、妻の春子も学問の道で活躍したことなどがあげられます。
この二人の頑張りが今の鳩山一族の礎を築いたわけです。
美作教授らとは出身藩が近かったこともあり親密であったのかもしれません。教育の世界から議員へが多かったようでそうすると当然らんまん内のような学内の権力争いというのは学内のみにとどまらなかったということです。
「学問で身を立てる」なんて言葉がありますがこの時代はまさにそうだったのでしょう。
なので門地も家門もない「牧野富太郎」が出世できなかったのは当然と言えば当然なんですね…。

次回:らんまん第100話「権力争いの代償」

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