前回、寿恵子(浜辺美波)が働くことになった「巳佐登」では上客の岩崎弥之助(皆川猿時)が芸者の菊千代(華優希)にかけて菊くらべをしようと言い出しました。誰が参加してもよく一等は賞金五百圓と聞いて寿恵子は目を輝かせるのでした。
らんまん第105話ネタバレ感想「植物学者の妻と菊」
前回、寿恵子(浜辺美波)は岩崎弥之助(皆川猿時)の座敷に上がりその名だたるお歴々を裁く店の者たちに圧倒されていました。その座敷には菊千代(華優希)という一流の芸者が上がり、菊道楽の弥之助は菊千代にちなんで「菊比べ」をしようと提案、座敷の客、店の者誰でも参加してよい、一等の賞金は五百圓だと言うのです。
その五百圓で一気に借金が返せると思った寿恵子は目が輝きます。しかしそれは草花に優劣をつけない夫・万太郎(神木隆之介)の主義に合わないことでした。
一方万太郎は、妻の愛読本である南総里見八犬伝全巻が質入れされたことを知ります。初めて家計簿を開いた万太郎、そこには寿恵子の苦心が随所に書かれており万太郎は改めて妻のありがたさを知るのです。
朝長屋の面々と一緒に朝食をとっていると、寿恵子がふと真剣な顔で万太郎にお願いしてきました。
今度の植物採集で菊を取ってきてほしい、一等を取ると五百圓を賞金にもらえるという例の話です。岩崎弥之助ときいてりん(安藤玉恵)と九兵衛(住田隆)も驚愕、岩崎といえば政府から丸の内の土地を百五十萬圓で買い取ったことで世間を驚かせた大財閥の御仁だったからです。
万太郎は普段役に立たないのにやっと使える土俵が出てきたんだからやってやりなさいとりんと九兵衛は葉っぱをかけてきます。しかし八犬伝のことを考えていた万太郎はぼうっとしていてりんにどやされるのでした。
菊の前に、と万太郎は中尾屋に行き八犬伝を回収、「本当に貸してただけなんですよ」という寿恵子に「これだけは手放さないでくれこれは寿恵ちゃんの大事なものじゃけぇ」と言いました。
そして菊比べの菊を取ってくると宣言するのです。植物に優劣をつけることを是としない万太郎が寿恵子と家族の為に決断したのでした。
そして菊比べ当日、菊にちなみ菊に見立てた料理や美しい舞踊のあと、いよいよ菊比べが始まります。王道の菊の花や少し珍しいもの、希少なものなど様々、皆それぞれが美しいと思って持ち寄ったものでした。
そして最後に寿恵子が持ってきた花、それは大輪とは程遠く、野に咲くような菊の花でした。
客の一人は貧相だと評し、下げようとしましたが弥之助はじっと見て寿恵子の話を注意深く聞こうとします。
「この菊は日本の菊の原種です。これら(菊比べに出された)菊はもともと日本の菊ではございません」
そういうと何をいう、菊は畏きあたり(皇室)の御紋だと客の一人恩田(近藤公園)は怒り、女中頭のマサ(原扶貴子)もやばいのでは顔をこわばらせてましたがそこはみえ(宮澤エマ)が恩田様、と優しくなだめました。
「今からはるか昔、菊は元は唐の国で薬を作るために栽培されていました。それが日本に渡ってきて日本の人々が真摯に手をかけてこのような大変見事な菊を作りあげたそうにございます。ですが、この国にも原種の菊が自生していました。和名をノジギクと申します。ノジギクは千年以上まえから人の手が全く入っておりません。海沿いの明るい岩場や崖に生えて生まれながらの形を守って咲いているのです。どちらの菊にも優劣はございません。ですがノジギクとこちらの菊たち共に揃えば大陸と海、それから幾星霜にわたる日本の人々の創意と工夫に想いを馳せることができましょう?」
寿恵子はそう話しながら万太郎が「そしてなによりもこの国の人たちはそうまでして花を愛する心があると思って胸が熱くなります。皆に花をめでる思いがあったら人の世に争いは怒らない」と言っていた言葉を思い出すのです。
「この国自生の原種の菊、いかがでございましょうか」
といい微笑んで頭を下げました。弥之助は大変満足そうに笑い「ありがとう、ようわかったき」と返しました。
結局、菊比べの優勝は菊千代となりました。女中たちは最初から菊千代が勝つと決まっていたんだと言います。女中頭のマサが帯を緩めジャンプすると仕舞われていたおひねりがバラバラと落ちてきます。その数に寿恵子は驚いていましたが「しっかり稼げ」と言われてしまうのです。
お座敷では、弥之助とお歴々の一同が今日の菊比べはよかったと互いに話していました。特にあの仲居、といい寿恵子を強く印象づけたのです。
さらに弥之助はおかみであるみえの部屋を訪れてみえを驚かせました。
あの菊は土佐からもってきたのかという問いに、みえは寿恵子の夫が植物学者で日本中の植物を明らかにし一生をかけて図鑑を仕上げるという大望をもっていると伝えました。
弥之助は愉快そうに笑い、花のみならず昔の誰ぞを思い出すのお…と感慨深く呟きました。そして懐かしい夢の礼といい、金三百でノジギクを買い取ると言い、植物学者の名を尋ねてきたのでした。
一方、槙野家では菊比べで一等が取れなかったことを話し、うまういかなかったねぇと笑い合いました。そして万太郎のほうには朗報が。東大の徳永教授が助手として雇うと連絡をよこしてきたと報告してきたのです。
寿恵子にとっては金銭的に大助かり、万太郎も感慨深いものでした。
前回:らんまん第104話「VIPとの出会い」
次回:らんまん第106話「新たな研究のはじまり」
らんまん第105話ネットの反応「お寿恵ちゃん無双」
ラストは吉報が来るんですよね。助手として。
自分も嬉しくなりました。
それ以上の借金抱えてほんと大変だったんだな…🤔💭
#朝ドラらんまん #牧野富太郎
#槙野万太郎
らんまんでは
芯の強さと潔さが際立って
素敵だなぁ
そこに華ちゃん✨の
ちょっと普通の人と違う雰囲気が
菊千代さんのスター感に生かされて
凄く良かった!
また夜繰り返し見よう!
毎日楽しみがあるの
良いよね💕
#らんまん
生きていたらなぁ…
結局、寿恵子は300円手に入れ、万太郎は大学助手
さて、あさイチに出演するとフェードアウトのジンクスが
今日のあさイチ、園子の話に向き合う神木と浜辺、演技の裏側を聞け改めて涙した
もうすぐクライマックス! 名残惜しい。
あんた、草花でしか役に立たないんだからw
らんまん第105話ネタバレ感想考察「しっかり万太郎を売り込むみえ叔母さんと弥之助さんが思い出したあの人」
今回の菊比べ、わかっていたことですが菊千代さんが1等をとる出来レースでしたね。半月お座敷に呼ばれなかったとちくりと言う菊千代にちなんで菊比べ、なんて言い出したのですから菊千代の御機嫌取りも兼ねた催しだったので当たり前といえば当たり前です。
菊千代の機嫌を取りながらしっかりと自分の趣味である菊を楽しもうと言うのですから弥之助さんはやはりちゃっかりしています。
しかし弥太郎さんにもしっかりとした収穫があったのです。まさか吉也の娘から菊談義を聞くとは思わなかったでしょう。
また「懐かしい誰かを思い出す」というのはやはり坂本龍馬(ディーン・フジオカ)さんのことでしょうか。ネット上でも坂本さんだろうという意見が多数あります。
岩崎弥太郎と坂本龍馬の逸話は実際にありますし、兄弥太郎を支えた弥之助も実際に面識があったことでしょう。
さて、弥之助からノジギクの経緯を聞かれたみえ叔母さん、ちょっと目の色が変わり、しっかり万太郎を売り込んでましたね。寿恵子にはまだできない芸当です。押し売りにならないように「日本中の植物を明かしたいと思っている面白い男」と紹介しました。縁をつなぐ店と言いながら、みえおばさんが積極的に縁をつないでくれるのがいいですね。いかに寿恵子を可愛がっているかが会話見えます。
そして弥之助もちゃんと史実の人物像を踏襲しているのに気づきましたか?弥之助も菊千代よりも高くならないよう三百圓を進呈するといい、皆にわからないようにひそかにみえにだけ言いにくるなど気配りをしてきました。
史実の岩崎弥之助も大変奥ゆかしい人物で、自分の功績を語らない人だという逸話もあり脚本にそのあたりを練りこんでいるところがまたらんまんの脚本家さんの手腕の凄さを感じました。
コメント